人手不足の時代、企業はパートやアルバイトを集められるか

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1月31日、厚生労働省が「一般職業紹介状況(平成25年12月分及び平成25年分)について」を発表した。人倍率が6年ぶりの1倍超え、しかし九州・沖縄は厳しい状況が続く(12月27日)でも書いたように、雇用環境は良い方向に向かっており、12月の数字は失業率が3.7%(0.3%改善)、有効求人倍率が1.03倍(0.03ポイント改善)と、引き続き改善しつつある。ただし見方によっては必ずしも良いとは言い切れない。

約半年前の資料だが、厚生労働省の「平成25年上半期雇用動向調査結果の概況」の「未充足求人の状況」を見ると、ほぼ全ての業種で、万人単位の人手不足になっていることが分かる。

もう少し詳しく見てみよう。不足人数が多いのは、「産業別未充足求人の状況」では、卸売業・小売業(求人総数13.9万人、うちパートタイム9.2万人)、宿泊業・飲食サービス業(14.4万人、うちパート12.3万人)だ。「職業別未充足求人の状況」では、専門的・技術的職業従事者(15.2万人、うちパート2.7万人)、販売従事者(12.9万人、うちパート9.8万人)、サービス職業従事者(16.4万人、うちパート12.1万人)だ。

多くの人が「そんなものだよなぁ」と思うのではないだろうか。日曜日の新聞に折り込まれている求人広告や、駅などに置いてある無料の求人雑誌には、小売店や飲食店の求人がずらりと並んでいる。そうした類いの店に行くと、必ずどこかに求人ポスターが貼られてるのを見かける。

企業側が来て欲しいと思う若い人の中には、わずらわしさを嫌って接客業サービス業に就くのを避ける人達が増える傾向にあるとのこと。企業ができるのは、せいぜい時給を上げることくらいだろう。

昨年12月に千葉県でオープンしたイオンモール幕張新都心では、オープニング時給(1月末までなどの期間限定時給)に、1200円や1300円などの設定がずらりと並んだ。3月に大阪で開業する日本一の超高層ビルあべのハルカスでは、アルバイト募集が思うように行かず、時給アップを検討している店が多いそうだ。

春闘では正社員のベースアップばかりが話題になっているが、こうしたパートタイムやアルバイト従業員の待遇向上こそ肝心ではないだろうか。

厚生労働省「一般職業紹介状況(平成25年12月分及び平成25年分)について」
厚生労働省「平成25年上半期雇用動向調査結果の概況 未充足求人の状況」

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