平成25年の犯罪検挙率は29.8%、日本の治安はどうなってる?

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警察庁は6日、「犯罪統計資料(平成25年1~12月分【確定値】)」を発表した。平成25年の刑法犯総数として、犯罪認知件数は132万678件、検挙件数は39万4123件、検挙人員は26万2486人、うち少年(14~20歳)は5万6469人。犯罪件数は減少しているものの、同時に検挙率も低下していることが明らかになった。

犯罪認知件数は平成13~15年に250万件を超えていた時期をピークに減少し、11年連続の減少だ。その一方でなぜか検挙件数も減少、平成13年から16年にかけては増加していたものの、平成17年からは、じりじりと減少している。3割を超えていた検挙率は29.8%と、わずかながら3割を下回った。

皇宮護衛官や警察職員などを除いた警察官の人数は、ここ数年約24万人で推移している。つまり犯罪件数が減っているのであれば、警官の負担は少なくなっているはずで、検挙数(率)が上がっても良さそうに思える。

「警察の怠慢だ!」と言うのは難しい。例えば病気になってから治療するより、予防に努めた方が結果的に負担は少なく済む。これと同様に、犯罪になる前に収めているのであれば、警官は十分な働きをしていると言える。被害者を門前払いをするようなケースは別として、犯罪認知件数が減っているのは間違いないからだ。

“ストーカー・DV総合対策本部” 発足 1ヶ月で20人がスピード逮捕(1月30日)で紹介したように、遅ればせながらも警察は柔軟な対応を始めた。相談から初動で収まったことで、犯罪に至らない件数が少なからずあったはずだ。

犯罪の検挙に関しては、技術や経験が十分に伝えられないまま、ベテラン警官が退職してしまうため「捜査能力が落ちている」の声が聞かれることもある。その一方で、住環境の変化や地域のつながりの希薄化で「捜査がしにくくなった」との意見もある。安易に判断しては危険だろう。

検挙率をひとまとめにしてしまったが、殺人や強盗などの凶悪犯、暴行や脅迫などの粗暴犯の検挙率は、高いまま維持している。検挙率が低いのは、乗り物の窃盗(平成25年の犯罪認知件数は37万8186件、検挙率は7.9%)、器物損壊等(同14万1913件、7.5%)だ。認知件数で分かるように、身近で数多く起きている犯罪の検挙率が、格段に低い割合になっている。

ここからは推測になるが、報道などで見聞きする大きな事件は、犯人が検挙されてもインパクトの大きさは残ったままだ。一方で身近で数多く起きた犯罪が、なおかつ解決されないとなると、その被害者や周囲の人の記憶に残ることになる。こうなると犯罪認知件数が減っていても、体感的に治安が良くなったと言えるのは、なかなか難しそうだ。

人口に対する警官の数が先進諸国の中では少ないため、警官の数を増やすべきとの意見もあるが、予算を考えれば簡単には行かないだろう。多くの人が暮らしやすい環境にするには、どんな方法があるだろうか。

警察庁「犯罪統計資料(平成25年1~12月分【確定値】)」ページ

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