生活保護者への過剰な投薬、419日分の睡眠薬処方も

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会計検査院の調査で、生活保護者への過剰な医薬品の処方が行われていることが明らかになった。

180日分以上の薬品処方が63人

生活保護者の過剰な入院状況は「食い物にされる生活保護、1年余りで18回の転院も(3月25日)」で書いたが、同様に過剰な薬品処方についても同資料で発表されていたので紹介しよう。

調査の中で、向精神薬等を複数の医療機関から処方されていた被保護者は、のべ4328人で、30日分以下の処方に留まっていた被保護者はのべ1457人(約33.7%)に過ぎなかった。つまり約3分の2が多すぎる処方を受けており、中には180日分を超える処方を受けていた被保護者が63人(約1.5%)いた。

福祉事務所の指導も効果なし

資料では、15の医療機関から短期間に睡眠薬を計419日分も処方されていた被保護者、1か月に90日分の睡眠薬を処方していた医療機関、1回の投与量が多いことから結果として基準を超えた投与を行った医療機関の事例が掲載されている。

そこには福祉事務所から指導があった後にも、状況が改善されない事例も紹介されていた。

薬の過剰販売に歯止めがかかるか

こうした過剰な投与や処方が改まらない大きな理由に、薬を売れば売るほど医療機関(製薬会社も)が儲かる仕組み(もちろん回りまわって国民負担は増える)がある。また過剰な投薬や処方に対する罰則は、今のところほとんど存在しないに等しい。

しかし「目指せ減薬、厚生労働省が向精神薬などの多種処方を制限する方針(3月7日)」で書いたように、ようやく厚生労働省も重い腰を上げたようだ。こうした規制が着実に実行されるよう注視していこう。

■会計検査院法第30条の2に基づく国会及び内閣への随時報告(生活保護の実施状況についての報告書)
http://www.jbaudit.go.jp/pr/kensa/result/26/h260319.html

■食い物にされる生活保護、1年余りで18回の転院も(3月25日)
http://irorio.jp/agatasei/20140325/122870/

■目指せ減薬、厚生労働省が向精神薬などの多種処方を制限する方針(3月7日)
http://irorio.jp/agatasei/20140307/118920/

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