消費者庁発表「食品表示のガイドライン」も消費者の厳しい目は欠かせず

2014年03月30日 23時31分

2014年03月30日 23時31分

鮭
足成

消費者庁が「メニュー・料理等の食品表示に係る景品表示法上の考え方について」の成案を公表し、新たなガイドラインが明らかになった。

意見募集に515件の賛否や見解

昨年、イオンや東京ディズニーランドで発生したのを皮切りに、全国各地の小売店や飲食店の偽装(販売側の主張では「誤表記」)が問題になった。消費者庁では「メニュー・料理等の食品表示に係る景品表示法上の考え方について(案)」を昨年12月に公表、パブリックコメントを募集していた。

パブリックコメントには、事業者162件、団体104件、個人160件、公共団体51件など、計515件の意見が寄せられ、それぞれの立場からの賛否や、既存の法律との整合性を求めたものがあった。それらを元に同庁は今回の成案を発表した。

サーモントラウトの「鮭(サケ・シャケ)」はOKに

報道でよく取り上げられていたものに「鮭(サケ・シャケ)」の表記がある。変更前は「サーモントラウトをサーモンと表記することは?」にJAS法の魚介類の名称ガイドラインを提示し、サーモントラウトの標準和名がニジマスであることから「(サーモンの表示は)問題があります」としていた。

これに対して「ニジマスなのにシャケ弁当とは驚き。販売している(サモーン使用の)シャケ弁当が好きな人はサーモントラウト弁当でも購入するはず」と原案に賛成の意見があったものの、「サーモントラウトは一般的に認知されているニジマスとはかけ離れている」「ニジマスは淡水魚、サーモントラウトは降海型の海水魚」「標準和名のみを重視するとキングサーモンがマスノスケとなる」「スモークサーモン、サーモン寿司のようにサーモンは一般的に定着している」「養殖業者によるブランド化したサーモンもあるので必ずしも優良誤認ではない」などの意見も寄せられた。

そこで「一般的な料理の名称として確立している『サケ弁当』、『サケおにぎり』、『サケ茶漬け』の材料として、一般に『さけ』、『サーモン』として販売されているものを使用している場合には、単に『サケ弁当』、『サケおにぎり』、『サケ茶漬け』と表示することで、直ちに景品表示法上問題となるものではありません」と表示への規制が弱まる形になった。

あいまいさも残したガイドライン

文中の「一般的な」「一般に」「直ちに景品表示法上問題となるものではありません」で分かるように、明確な線が引かれたとは言い難い。ただ生産側の品種改良やブランド化、時代による食材への認識変化を加味すると、この辺りが限界だろう。

報道によると、同庁は「今回の指針はあくまで現段階の事例集」とのこと。問題発生で明らかになったように、生産側や販売側の良心に頼るのも限界がある以上、今後も消費者の厳しい目は欠かせないようだ。

■消費者庁「食品表示等問題対策専用ページ」(「ガイドラインについて」は中ほど)
http://www.caa.go.jp/representation/syokuhyou/index.html

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