北朝鮮の万景峰号は8年ぶりに入港するか

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万景峰号

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北朝鮮の貨客船、万景峰号が話題になっている。

菅官房長官「万景峰号は入っていません」

先に行われた日本と北朝鮮との協議の中で、北朝鮮が拉致問題の再調査を行うことで、日本の制裁措置が一部解除されるとの合意が行われた。

協議では、人道目的を持つ北朝鮮籍船舶の日本への入港を禁止する措置の解除について合意した。これを受けて北朝鮮側は、「万景峰号は人道的な船舶」と制裁解除に含まれるとしたが、日本側の見解では、万景峰号は人道的な船舶には含まれないとしている。

菅儀偉官房長官も記者会見で「万景峰号は(解除の対象には)入っていません」と明言している。

万景峰号とは?

万景峰(マンギョンボン)号は、1992年に就航した貨客船で、現在の船は2代目。主に北朝鮮(元山)と日本(新潟)を就航し、貨物や人の往来を担ってきた。

平和的な就航をアピールしつつ、輸出禁止品や違法な現金の持ち出し、スパイ人員の入国や覚せい剤や偽造通貨の持ち込みなどが何度も問題視されてきた。

2006年の入港が最後

2006年7月5日、北朝鮮が日本海に向けてスカッドミサイルなど7発を発射したことから、万景峰号の日本入港禁止措置が出された。同号は新潟港に入港予定だったため、しばらく洋上に留まっていたが、日本側が日本在住者の上陸のみを認めて入港が許可された。

その後は禁止措置が順次延長されたため、現在まで日本には入港していない。北朝鮮国内での遊覧や、中国の上海や大連への寄港が確認されている。

調査「開始」に釣り合う解除を

もし万景峰号が入港すれば8年ぶりのことになる。ただし拉致問題再調査の「開始」に伴う制裁解除としては、大きすぎると見た方が妥当だ。何の成果もないままに、制裁解除だけが進行していくのは、日本外交の敗北だろう。

今後、細かな協議が行われる見通しだが、安倍内閣や外務省はどこで踏みとどまってくれるだろうか。

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