ナンバー読み取りのNシステム、全国に1791台あることが判明

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インターチェンジ

足成

自動車ナンバー自動読取装置が全国に1791台あることが分かった。

Nシステムとは

自動車ナンバー自動読取装置、通称「Nシステム」は1987年に第一号機が設置されて以来、徐々に台数を増やしてきた。重大な事件の解決に役立った一方で、警察組織の恣意的な使用や一部警察官の私的な悪用の事実もある。

また自動車のナンバープレートと共に運転者や同乗者が記録されるためのプライバシー侵害や、蓄積された記録が漏えいする事件も発生している。

全国1791台の内訳は?

財務省の発表した「予算執行調査資料 総括調査票『自動車ナンバー自動読取装置の整備資料』」によると、Nシステムの内、国が整備したものが1511、地方単独で整備したものが27、国が審査し地方が設置したものが253だ。

同省では、機械の更新期間が10年であることから、漫然と更新を続けていると、予算の偏りが生じることが問題としている。また更新費用の負担と、調達単価についても改善を求めている。

特に気になるのは調達単価だ。資料では「平成25年度に2つの仕様に関わる執行実績」を掲載している。仕様1では単価が「3,494千円~11,971千円」、仕様2では「2,717千円~9,864千円」となっている。どちらも2業者による指名競争入札とあるが、ここまでの価格差が出るのは妥当なのだろうか。

一般競争入札と異なり、業者を限定する指名競争入札では価格競争が起こりにくい。もっともどこでも作っているような機械ではないので、ある程度は仕方がないのかもしれない。しかし財務省でも「単価抑制を図る観点から、より競争性を高めた入札方法の導入や納期の十分な確保等を実施すべき」と指摘している。

平成21年に666台増強

資料では平成16年以降の国が設置したNシステムの台数推移も掲載している。

それによると、平成16年には累計で620台が設置済み。それ以降は50台前後(予算は13~20億円)が設置されてきたが、平成21年に183億円かけて666台設置され、累計台数が830台から1496台に大きく増えた。その後のペースはガクンと落ち、23年に13台、24年2台、25年1台のみだ。「平成21年に何があった?」と言うよりも、その前年や前々年辺りからの動きだろう。

誰が信じる?改修により高速道路の無料化は2065年に先送り(1月22日)」でも書いたが、設備はそのまま延々と使えることは皆無で、定期的な整備やソフト・ハードの両面で更新する必要がある。また使わなくなった場合には廃棄費用も必要だ。

警察からすれば、どんどんNシステムを増やしたいのだろうが、予算にも限りがある。全体の数を増やせば、維持や更新費用も必要だ。更新台数は、18年の211台、21年の169台、25年の101台と3ケタに上る年もあれば、20台や30台に収まっている年もある。このバラつきも財務省が平準化を求めているが、21年に増やした666台が、5年後には更新時期を迎えるのは間違いない。

よほどの予算のてこ入れか、車を使った重大犯罪でも起こらない限り、Nシステムの台数はこの辺りが限界なのかもしれない。

財務省 予算執行調査資料 総括調査票「自動車ナンバー自動読取装置の整備(PDF)」

【一部修正】

合計台数が間違っていましたので修正しました。申し訳ありませんでした。

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