約7万3千人が受給、外国人は生活保護適用外との最高裁判決

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最高裁判所

県田勢

生活保護における国籍の判断が最高裁判所で示された。

外国人は生活保護法の適用外

今回の判決は、永住資格を持つ中国籍の女性が、大分市に生活保護申請を却下されたことで、処分取り消しを求めて上告したもの。

最高裁第2小法廷は、外国人には生活保護法は適用されないとの判断を示し、大分市の生活保護申請却下処分を取り消した二審の福岡高等裁判所の判決を破棄すると共に、請求を退けた一審の大分地方裁判所の判決を支持した。これにより原告の敗訴が確定した。

4万4千世帯、7万3千人が受給

厚生労働省の発表によると、平成23年度における日本の国籍を有しない被保護実世帯数と実人員(どちらも1か月平均)は4万4364世帯、7万3030人だ。5年前の平成19年度には3万1092世帯、4万9839人だったことから、世帯数は約42%増、人数は約46%増えている。

全体の世帯数と実人員を見ると、平成19年は110万5275世帯、154万3321人、平成23年度は149万8375世帯、206万7244人であることから、それぞれの伸び率は約35%、約34%だ。つまり全体で増えているものの、日本国籍以外の受給者が更に増加していることが分かる

「国民」とは日本国民のみ

今回の判決では「生活保護法が適用対象とする『国民』は、日本国民」であり、「永住外国人にも準用される根拠は見当たらない」と示している。

ただし今回の判決で外国人に対する生活保護の支給がストップするわけではない。と言うのは、判決で「外国人は行政措置による保護対象となり得る」ともしているからだ。

根拠になっているのが、1954年に当時の厚生省から出された通知で、二審の福岡高裁判決でも「一定範囲の外国人も生活保護法の準用により法的保護の対象」と示していた。

厚生労働省が新たな通知でも出さない限り、現在の状態が続きそうだ。

厚生労働省「第3編 社会福祉 第1章 生活保護」

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