青色LEDで日本人にノーベル物理学賞、日亜化学のコメントが話題に

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中村修二氏

flickr_Lux magazine

今年のノーベル物理学賞に日本人が選ばれた。

賞金約1億2000万円

スウェーデン王立科学アカデミーは、2014年のノーベル物理学賞に、赤崎勇名城大学教授、天野浩名古屋大学教授、中村修二カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授を選んだことを発表した。

受賞理由は、効率的な青色発光ダイオード(LED)の開発で、3人には記念メダルや賞状と共に800万スウェーデンクローナ(約1億2000万円)が贈られる。

物理学賞は6年ぶり

日本人のノーベル賞受賞者はこれまで18人生まれている。そこに2008年の受賞時にアメリカ国籍となっていた南部陽一郎シカゴ大学名誉教授を含めると19人となる。

ノーベル物理学賞は、その南部教授と共に受賞した小林誠高エネルギー加速器研究機構名誉教授、益川敏英名古屋大学特別教授以来、6年ぶりの受賞だ。

ただし南部教授と同じように、中村教授も既にアメリカ国籍を取得している。

メディア各社の扱いでは、南部教授と同様に中村教授も「日本国籍時代の実績」であることから「日本人の受賞」としているところが多いようだ。

日亜化学のコメントが話題に

受賞者の1人である中村教授が、かつて所属していた日亜化学工業(徳島県)のコメントが話題になっている。

報道によると、同社からは「日本人がノーベル賞を受賞したことは大変喜ばしいことです。とりわけ受賞理由が中村氏を含む多くの日亜化学社員と企業努力によって実現した青色LEDであることは誇らしいことです」とのコメントがあったそうだ。

功績を中村教授だけでなく、日亜化学社員や企業にも被せたコメントを知ったネットユーザーからは、皮肉を込めたようなツイートが続いている。

これは同社と中村教授との間で、訴訟にまで発展した青色発光ダイオードの権利争いがあったためだ。

発明の権利は誰のもの?

訴訟は、2004年に東京地方裁判所が日亜化学に約200億円の支払いを命じたことや、その後の和解で金額が約6億円(延滞損害金を含めて約8億円)に減額されたことでも話題になった。

安倍内閣の元では、職務発明(会社員など企業に所属している人の発明)制度の抜本的な見直しが進行中で、現在の方向性として、対価はあるものの企業に権利を与える方針で進んでいるようだ。

中村教授がノーベル賞を受賞したことで、発明における権利関係の問題が再燃するかもしれない。

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