ワタミが業績見通しを下方修正、外食・介護・宅食の全事業が悪化

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和民

flickr_周小樹

2期連続の赤字へ

居酒屋チェーンなどを運営するワタミが、2014年9月中間期と2015年3月期決算における業績見通しの下方修正を発表した。

当初、中間期予想は、売上810億円、営業利益10億円だったものを、売上約777億円、営業損失約10億円に、通期予想は、売上1700億円、営業利益50億円、最終利益20億円を見込んでいたものの、売上1540億円、営業損失37億円、最終損失50億円と、中間、通期共に赤字予想になった。

このまま今期が最終赤字となれば、前期に続いて連続の赤字となる。

事業全体が不振

発表によると、外食事業の既存店前年比売上が92.7%だったのに加え、宅食事業の届け先や介護施設の入居率が伸び悩んだことから、売上が大きく見込みを下回ったとしている。

また居酒屋店舗を閉鎖したことなどによる特別損失(約12億円)もあり、赤字が拡大したそうだ。

今回の発表と同時に、中間配当(前期5円)の見送りと、今年10月から来年3月まで、役員報酬を10~31%削減すると発表した。

ワタミの現状

「ワタミ」と聞くと、居酒屋を始めとした外食事業を思い出す人が多いかもしれないが、2013年度における売上金額ベースの実績では、外食事業が約699億円、宅食事業が約428億円、介護事業が約350億円と、外食事業の占める割合は半分以下だ。

内容でも、宅食事業と介護事業が黒字かつ前年(2012年)比で伸びているのに対し、外食事業は赤字で前年割れ(94.4%)だった。

ただし介護事業に関しては、2013年を境に施設の入居率が下がりつつあり、宅食事業も約27~28万食で足踏みが続いている。

人手不足解消は遠い

ワタミで問題になったのは、人手不足による労働環境の悪化だ。ブラック企業とのイメージを払拭するために、様々な取り組みを進めているが、相変わらずのアルバイト募集を見る限りでは、完全に人手が充足した雰囲気はみられない。

また宅食事業ではスタッフ(通称、まごころさん)の増員を進めているものの、こちらも予定通りには行っていないようだ。

株主優待の内容変更

同社では株主優待として、年2回、500円の金券を送付している。100株(時価で約13万円)所有の株主には12枚(6000円分)、1000株(同約125万円)だと30枚(1万5000円分)だ。こちらの内容変更もあった。

それによると、これまで「金曜日、土曜日および祝休日の前日に該当する日は利用不可」だったのが「全営業日利用可」に、また優待券4000円分で、米(5キロ)、ジュース、アイスクリームのどれか1つと交換できるとのこと。

しかし相変わらず「ランチタイム利用不可」「お1人様1回2枚まで」などの制限は残っている。小出しの対応では、効果が薄いと知っていそうなものだが、思い切った改革ができないものだろうか。

ワタミ「業績予想の修正及び特別損失の計上並びに配当予想の修正に関するお知らせ」

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