週刊文春を訴えたユニクロが敗訴決定、司法お墨付きのブラック企業に

2014年12月10日 23時44分

2014年12月11日 00時53分

ユニクロ
flickr_By furiosity

2億2000万円と本の回収

カジュアル衣料チェーン「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングなどが、出版社である文藝春秋を訴えた裁判で、ファーストリテイリング側の敗訴が確定した。

問題のきっかけは、文藝春秋が2010年4月に発売した「週刊文春5月6日・13日号」内の記事「ユニクロ中国『秘密工場』に潜入した!」と、2011年3月に発売した書籍「ユニクロ帝国の光と影」だ。

どちらもジャーナリストの横田増生氏が執筆したもので、前者は中国工場での過酷な労働実態を、後者は店舗における長時間労働などを取り上げている。

これに対して、ファーストリテイリング側は「書かれていることは真実ではない」として、合計2億2000万円の賠償と書籍の回収を求めて、2011年6月に提訴していた。

1・2審はユニクロの敗訴

2013年10月18に東京地方裁判所の判決があり、「記者の取材内容や経緯から真実と判断する相当な理由がある」との理由で、ファーストリテイリング側の請求を退けた。

ファーストリテイリング側は控訴したものの、2014年3月26日に東京高等裁判所でも同様の理由により請求を退けていた。

最高裁は上告を退ける

ファーストリテイリング側は争う姿勢を示していたものの、9日、最高裁第三小法廷が上告を退ける判断を示し、ファーストリテイリング側の請求を退けるとした1・2審の判決が確定した。

話題性抜群の企業

ユニクロと言えば、著作権で物議をかもしたデザインTシャツ「UTme!」、ハーハード大学向けの奨学金、スポンサーとなったテニスプレイヤーの錦織圭選手など、様々な話題に事欠かない。

それらと同時に、アルバイトの正社員化や時間限定社員などの労働条件の改革も行っているのを忘れてはいけない。

しかし今回の訴訟に関しては、「百害あって一利なし」を地で行ったようなもので、現在はどうあれ、過去のブラック企業体質に、司法がお墨付きを出したようなものだ。

「すき家」のゼンショーやワタミの例を挙げるまでもなく、一旦悪化した企業イメージを回復させるのは難しい。錦織選手はこうした企業イメージを知っているのだろうか。

【参考記事】
「もう全身ユニクロでもダサくない」錦織効果でユニクロの人気が急上昇中(11月20日)

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