東京都の公立保育園職員、約45%が非正規雇用であることが明らかに

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大学との共同調査

明星大学の垣内国光教授らと東京都自治体労働組合総連合(東京自治労連)の調査によると、東京都内の公立保育園で働く保育士など職員の約45%が非正規雇用であることが分かった。

NHKの報道によると、調査は東京都内の自治体と公立保育園にアンケートを配布し、回答が得られた31の自治体分と、約3600人の職員分を集計したもの。

70%を超える自治体も

報道によれば、公立保育園で働く保育士などの職員の内、非正規雇用の割合は約45%で、一部では70%を超える自治体もあったとしている。

また月給が15万円未満の職員が約58%で、他の仕事を掛け持ちしている人が約15%いることも明らかになった。さらに契約の更新を繰り返すなどして、昇給などがないまま10年以上も働いている人が約25%いるともある。

制度の根底に、自治体の保育事業にかかる予算が伸びないことがある。予算の枠内で収めるために、非正規雇用に頼ると同時に、非正規雇用の給与すらアップできない状況が続いている。

5000億円はあるが

政府は「子ども・子育て支援新制度」の一環として、2015年度予算案に約5000億円を計上、待機児童の解消や、保育士などの給与アップにつなげるとしている。

厚生労働省や文部科学省の発表によると、全国の保育園や幼稚園などで働いている保育士は約50万人だ。仮に1人に付き、月額1万円の給与をアップすると、年間600億円必要になる。

また厚生労働省の別の資料によると、同年代の保育士と他の職業との月収差は約11万円あるとのこと。11万円を埋めようとすれば、年間6600億円が必要だ。要するに全然足りないことになる。

コンビニバイトに負ける給与水準

時給1000円のコンビニエンスストアやファーストフードで、1日8時間、月20日間働いたとすれば、16万円になる。こうしたアルバイト労働でも責任は求められるが、保育士と比較すれば責任の度合いは軽いだろう。

国や自治体は、全国に50万人とも60万人とも言われる潜在保育士の掘り起こしに躍起になっているが、この給与水準では掘り起こしどころか、既存の就業者の引き留めすら難しそうだ。

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