乳児の死亡事故は認可外保育施設に集中、保育施設の拡充は間に合うか?

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泣き顔

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骨折が多い理由

厚生労働省が「保育施設における事故報告集計」を公表した。

これによると、2014年の報告件数は177件(2013年比+15件)で、認可保育所が155件(同+16件)、認可外保育施設が22件(同-1件)だ。

事故の内訳は、死亡が17件(同-2件)、骨折が133件(同+26件)、その他が27件(同-6件)だ。

施設数(約3万2000か所)や利用児童数(約24万人)から推測すると、骨折に至らない事故は、報告がなされないまま終わってしまうことがありそうだ。

死亡事故は

17件の死亡事故は、認可保育所が5件(同+1件)、認可外保育施設が12件(同-3件)だ。

昨年春時点での認可保育所数は2万4425か所、利用児童数は226万6813人、認可外保育施設は7834か所、利用児童数20万721人とのこと。

そこから死亡割合を算出すると、認可保育所数は約0.00022%、認可外保育施設は約0.00597%となる。単純に比較しては危うい面もあるだろうが、認可外保育施設における死亡事故の割合は認可保育所の約27倍だ。

死亡年齢を見ると

過去11年間における死亡事故件数は、認可保育所は50件、認可外保育施設は110件と約2倍だ。毎年の報告件数も、認可保育所が1桁半ばに対して、認可外保育施設は10件前後で推移している。

11年間における死亡児童の年齢は、認可外保育施設は0歳児が76人、1歳児が27人と、乳児が多いのに対して、認可保育所は、0歳児が7人、1歳児が20人、2歳児が9人、3歳児が3人、4歳児が5人などと分散している。

2014年も、死亡児童の年齢は0歳が8人(全て認可外保育施設8人)、1歳が5人(認可1人、認可外4人)、4歳が3人(全て認可保育所)、5歳が1人(全て認可保育所)だ。

乳児の受け入れ先は?

正確な統計資料が見つからなかったため推測になるが、認可保育所で0歳児や1歳児を預かるところは、それほど多くないようだ。

認可保育所を利用できなかった保護者が認可外保育施設に流れることで、認可外保育施設における0歳児や1歳児の死亡事故の多さにつながっているのではないだろうか。

認可外保育施設での事故がニュースになる度に、施設や職員数の不備が報道されることが多いが、そうであればなおさらだ。

政府は保育施設の拡充を進めているが、ただでさえ人手不足の懸念が大きい現在、需要に合った対応は取れるのだろうか。

厚生労働省「保育施設における事故報告集計」

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