IT業界など派遣スタッフの時給が過去最高、しかし医療・介護業界は下落傾向

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前年からじわじわアップ

リクルートジョブズの調査によると、派遣スタッフの募集時平均時給が、2007年2月の調査開始以来、過去最高の数字となったことが分かった。

三大都市圏(関東・東海・関西)における2月の平均時給は1569円(前年同月比+46円)で、2014年12月の1567円や2014年9月の1566円を超え、過去最高になった。前年同月比の増加率は3.0%で、2014年の11月から4か月連続で上昇している。

IT系が上昇中

職種別では、「翻訳・通訳」が1817円(前年同月比+4.5%)、「運用管理・保守」が2010円(同+9.8%)、「OAインストラクター」が1759円(同+11.1%)、「CADオペレータ・CAD設計」が1626円(同+6.0%)、「Web関連」が1751円(同+3.6%)などが大きく上昇している。

特に「IT・技術系」は業種別平均で1985円(同+4.6%)と最も上昇率が高く、職種別で最も上昇率の低い「テスト・評価」でも1752円(同+2.4%)だった。

また「IT・技術系」程ではないものの、「営業・販売・サービス系」も1364円(同+1.6%)と全ての職種で上昇した。

医療・介護が下落

反対に下落している職種もある。「医療介護・教育系」は1428円(同-4.6%)だ。

「医療介護・教育系」で上昇したのは「治験関連」の1428円(同+4.6%)と「インストラクター・講師」の1881円(同+1.7%)のみ。名前で分かるだろうが、どちらかと言えば、この2つの職種は特殊なものだ。

一般的に思い浮かびそうなものでは、「医療事務」が1125円(同-1.3%)、「介護関連」が1354円(同-4.5%)、「看護師・准看護師」が1868円(同-2.6%)と下がっている。また「研究開発」も1465円(同-0.5%)だった。

「医療介護・教育系」の前年同月比マイナスは、2014年3月から丸1年続いている。都市別で見ると、関東と東海の落ち込みがひどい。ただ関西も2都市に比較して、多少マシと言える程度で、下落傾向にあるのは変わらない。

続く人手不足

IT業界や医療・介護業界に限らず人手不足が続いている。ただし不足した人手を充足できるかは別問題だ。景気の回復により仕事(収入)が増えているのであれば、賃金に反映させることも可能だ。IT業界は、その1つなのだろう。

しかし医療・介護業界は、そう簡単にはいかない。特に4月に介護報酬が引き下げられる(賃金アップ分は別枠としているが)介護業界は、経営が苦しくなる企業が増えそうだ。

また地方の病院や診療所では、経営の苦しいところが少なからずあると聞く。そうした病院などでは、賃上げなど無理に違いない。

最近のニュースでは、ベースアップなど賃上げの話題が続いているようだが、まだまだ一部の企業に過ぎないようだ。

リクルートジョブズ「2015年2月度 派遣スタッフ募集時平均時給調査」

【参考記事】
都内特養ホームの約半数で人手不足、4月の介護報酬引き下げは大丈夫?(1月6日)

就職活動中の人必見!人手不足の業界はここだ!ただし使い捨てに注意(3月1日)

増加する病院や老人ホームの休廃業、都市部は競争激化、地方は人手不足で苦境に(3月11日)

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