MERSによる韓国の死者が14人に!渡航延期勧告は出さなくて大丈夫?

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外務省

県田勢

隔離対象者が約3600人

韓国におけるMERS(中東呼吸器症候群)コロナウィルスの被害拡大が続いている。

WHO(世界保健機構)と韓国政府の発表によると、13日時点で死者は14人、感染者は138人だ。

韓国保健福祉部が8日に終息宣言を出したものの、その後も感染者は増えており、4次感染(最初の患者から2人を介した感染)も確認された。

さらに感染が注意される隔離対象者は、医療関係者などを含めて約3600人に上っているともある。

サウジアラビアに次いで2位に

MERSは名前に「中東」とあるように、これまでの流行地域はサウジアラビアやアラブ首長国連邦など、アジア西部が中心だった。

流行が拡大し始めたのは、2012年以降で、サウジアラビアでは400人以上が亡くなっている。これに次いで、これまで死者が多かったのはアラブ首長国連邦の10人だったが、今回の流行で韓国が2位となった。

渡航延期勧告は?

今回の感染が確認されたのは5月20日、最初の死者が報告されたのは6月2日だ。

6月2日に台湾が渡航延期勧告を発表すると、香港、マレーシアなど、アジア地域を中心に、8日以降、多くの国で延期勧告や自粛勧告などが出されている。

さて日本は?と思うものの、スポットの注意情報があるだけで、渡航延期勧告どころか渡航注意すらも出ていない。

ずれを感じる注意

外務省のホームページでは、「MERSコロナウイルスによる感染症の発生」として、頻繁に更新がなされているものの、どこかずれを感じる内容だ。

「中東呼吸器症候群(MERS)の発生状況」に、こんな一文がある。

現在、韓国での感染の発生・拡大が注目されていますが、MERSは、元々は中東地域で発生した感染症で、感染例及び関連死亡例も、多くは中東で発生してきています。ついては、韓国に渡航・滞在を予定されている方及び既に現地に滞在している方のみならず、中東地域に渡航・滞在される方におかれても、以下2.の予防策を参照しながら、感染予防に努めるなど、十分注意してください。

通常は強調したい内容を後に持ってくる。この内容では、韓国よりも中東を危険視した内容に受け取れる。

確かに感染被害は中東の方が大きいだろうが、韓国を行き来する人数と、中東を行き来する人数を比較すれば、韓国への渡航注意を強調するべきではないだろうか。

しかしながら「(3)韓国におけるMERS感染発生状況は次のとおりです」以降で、詳しく状況を紹介しており、それなりの危機感は持っているようだ。

であれば、やはり「渡航延期勧告は出さなくて良いの?」と考えてしまうが、どうなのだろうか。

ただWHOの発表は13日だったことから、週明けには何らかの措置が出るかもしれない。もっとも潜伏期間は5~10日程度、既に手遅れの可能性もありそうだが。

病院には行かない

外務省や厚生労働省のホームページでは、MERSについてまとめている。

基本的には接触感染と飛沫感染(せきやくしゃみなど)なので、旅行などで韓国から帰った人、韓国に行った人が身近にいる場合で、風邪に似た症状(発熱、せき、下痢、嘔吐、息切れなど)が出た場合は要注意だ。

ただし医療機関には行かずに、最寄りの保健所などにその旨を連絡するとのこと。これは医療関係者などへの感染を防ぐためだ。

昨年はデング熱で騒動になったが、幸い重症者は出なかった。さて今年はどうなるだろうか。

外務省「MERSコロナウイルスによる感染症の発生(その31)」

厚生労働省「中東呼吸器症候群(MERS)に関するQ&A」

【一部修正】

ご指摘を受けて、タイトルと内容を一部修正しました。ありがとうございました。

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