小中学校で不登校生徒が再び増加、きっかけは「不安」「無気力」「人間関係」

Text by

  • 1
学校

shutterstock

小中高で約20万人

文部科学省の調査により、不登校の小中学生が再び増えていることが分かった。

平成26年度の不登校の生徒は、小学校が2万5866人(前年比+1691人)、中学校が9万7036人(同+1594人)で、どちらも2年連続で増加した。

小中学校不登校生徒数推移

文部科学省

平成13年(小学校:2万6511人、中学校:11万2211人)のピークには届いていないものの、危うい傾向を示していると言えそうだ。

高校生は微減

高校生の不登校(5万3154人、前年比-2501人)や長期欠席(不登校を除く:2万7432人、同-878人)は減少傾向にある。

高校不登校生徒数推移

文部科学省

それでも不登校は5万人を超えており、高止まりしていると見た方が良さそうだ。

不登校のきっかけは?

不登校のきっかけと考えられる状況(複数回答)について、割合の多いものは次の通り。

【小学校】
不安など情緒的混乱:36.1%
無気力:23.0%
親子関係:19.1%
いじめを除く人間関係:11.2%
家庭環境の変化:9.2%
病欠:9.1%
学業不振:7.1%

【中学校】
不安など情緒的混乱:28.1%
無気力:26.7%
いじめを除く人間関係:15.4%
親子関係:8.8%
学業不振:9.2%
病欠:7.8%

【高校】
無気力:30.8%
不安など情緒的混乱:24.2%
あそび・非行:10.4%
いじめを除く人間関係:8.5%
学業不振:7.7%
病欠:7.7%

惜しいと思うものは「病欠」がきっかけの不登校や長期欠席だ。学業不振とも関係するのかもしれないが、適切なフォローさえあれば、不登校に至らない可能性もあるだろう。

きっかけの「不安など情緒的混乱」や「無気力」は、さらにその原因が知りたいところ。それこそ超能力者でなければ解明不可能なのかもしれないが、カウンセラーなどの協力を得るくらいだろうか。

さらに小→中→高と上がるにつれて「無気力」が増えているのは、どういう理由なのか。進学や進路に意味を見いだせないのだろうか。

長引く不登校も

不登校を解消した生徒がいる反面、不登校が長引く生徒もいるようだ。

資料によると、不登校の生徒の中で、前年(平成25年)度から続いて不登校の生徒は、小学校で38.5%、中学校で49.6%だった。

小・中・高のいずれも年次が上がるほど、前年度から不登校の割合が増えている。具体的な数字は次の通り。

小学校:28.3%(2年生)→31.0%→34.9%→36.5%→41.2%(6年生)
中学校:27.9%(1年生)→49.4%→63.3%(3年生)
高校:29.1%(1年生)→35.1%→44.8%→57.3%(4年生)

ただ中学進学や高校進学が、不登校解消の1つの転機にもなりそうだ。

資料では改善に至った方法なども記載してあるが、「○○が指導にあたった」「授業方法を改善」「電話をかけたり迎えに行くなどした」のように抽象的な区分に留まっており、傾向をくみ取る以上の参考にはなりそうもない。

「こう話かけたら反応が変わった」のような、具体的な参考事例を取りまとめて公表できないものだろうか。既にどこかにあったら、ごめんなさいなのだが。

文部科学省「平成26年度『児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査』結果について」

【参考記事】
減る子供と増える不登校児童、中学校では36人に1人が不登校(8月7日)

Posted: |Updated:

Text by

注目の記事

前の記事を見る

次の記事を見る

Ranking