水で膨らむ樹脂ボールを誤飲した2歳の女の子が緊急手術、国民生活センターが注意喚起

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国民生活センター「幼児が水で膨らむボール状の樹脂製品を誤飲-十二指腸閉塞、開腹手術により摘出-」

国民生活センター

広く市販されている商品

国民生活センターから、水分を吸収して膨らむ性質を持った樹脂に対する注意喚起が行われた。

資料によると、問題となった樹脂はポリアクリル酸ナトリウムで、一般には、高吸水性樹脂、吸水性樹脂、アクリルポリマー、吸水性ポリマーなどと表示・販売されているもの。

乾燥した状態では、紙おむつ、生理用品などに使用され、装飾用の園芸用品やインテリア用品としても販売されている。水分を吸ったものでは、芳香剤、消臭剤、園芸用品などがあるとのこと。

事故の概況

資料から事故の概況は次の通り。

・2歳の女の子の嘔吐が始まり、翌日に近所の病院を受診
・症状が改善されないため、別の医療機関を紹介され受診
・超音波検査で十二指腸の異常が判明(この時点での異物確認はできず)
・入院4日後に開腹手術、十二指腸から約4㎝大のボール状の異物を摘出
・十二指腸に詰まっていたため、肝臓の障害と膵炎を発生していた
・手術後9日後に集中治療室から一般病棟に移動
・手術後20日後に退院

「約4㎝大のボール状の異物」は、女の子の保護者により「自宅にあった水で膨らませるインテリア用品」と確認されたそうだ。

資料には、国内では2011年7月に10歳の女の子が耳の中にビーズを入れてしまい手術で取り出した例、アメリカで生後8か月の女の子が今回のような樹脂ボールを誤飲し手術で取り出した例(発生年不明)を掲載している。

X線に映らない

同センターの実験によると、水道水では直径13ミリが61ミリになった商品があった。また腸液を想定した実験でも直径9ミリが29ミリになるなど、いずれも倍以上に膨らんでいる。

国民生活センター「幼児が水で膨らむボール状の樹脂製品を誤飲-十二指腸閉塞、開腹手

国民生活センター

資料によると、当該商品の注意書きには「食べ物でない」などの表示があったものの、誤飲した場合に体内で詰まる恐れがあるとの表記は、4商品中1種類のみとのこと。

先の事故概況に「異物確認はできず」とあるように、樹脂ボールはX線に映らないため、原因の判明が遅れる可能性もある。商品特性の周知徹底が必要だろう。

国民生活センター「幼児が水で膨らむボール状の樹脂製品を誤飲-十二指腸閉塞、開腹手術により摘出-」
国民生活センター「耳の中で膨張して取り出せなくなったビーズ」(2011年11月)

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