群馬県太田市が佐野氏デザインのロゴを使用断念、募集意見の7割が反対

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おおたBITO 太田市美術館・図書館

太田市

217件の意見

群馬県太田市が、「おおたBITO 太田市美術館・図書館」に使用を予定していたロゴデザインの使用を断念する方針であることが分かった。

NHKの報道によると、太田市には217件の意見が寄せられ、約7割が使用に反対する意見だったことから、清水聖義市長が使用断念の方針を決定したとある。

またロゴを考案した佐野研二郎氏の事務所にも、近く連絡するとのこと。

ロゴデサインの経緯

「おおたBITO 太田市美術館・図書館」は、太田駅前整備の一環として建設される複合施設で、来年10月に開館予定。

「BITO(ビト)」の愛称は、設計者でもある平田晃久氏の提案で、ロゴデザインは、委託された平田氏が佐野氏に制作を依頼し、佐野氏の事務所から挙がってきた4種類の中から、清水市長や担当職員により選ばれたとのこと。

清水市長「ネットは怖い」

佐野氏がデザインした東京オリンピックのエンブレムが問題になる中で、「BITO」のロゴも問題となったが、その辺りの推移を清水市長が広報誌で明らかにしている。

広報おおた

太田市

それによると清水市長はロゴの使用は進める方針だったものの、批判メールが増加したため、広く意見を聞く方針に切り替えたようだ。ただメール内容のエスカレートに「ネットは怖い」と心境を吐露している。

意見の公募に際して清水市長は、フェイスブックにて採用した場合と再公募した場合のメリット(○印)・デメリット(×印)を挙げている。

【採用】
○デザインやアートが育まれる「寛容さ」を持った太田市民の考え方、美術館としてのスタンスをアピールできる
○ロゴだけでなくアプリケーションやサイン計画などを含めた専門的で質の高いデザインが期待できる
×施設に関し、悪いイメージを持たれる恐れがある

【再公募】
○施設に関し、マイナスのイメージを持たれるリスクをなくせる
○どのようにしてロゴを決定するか、多角的に検討するきっかけになる
×これまでに行われたグラフィックデザインの仕事が無駄になるだけでなく、アプリケーションやサイン計画など専門性の高い作業が滞る恐れがある

文章の長さからも「このまま行きたいなー」とする清水市長の考えが透けて見えそうだ。

ワークショップでも反対多数

産経新聞の報道によると、ワークショップに集まった意見でも、回答のあった44人中30人が公募のやり直しを支持したとある。

これに加えて、太田市民からの意見でも反対意見が多かったことから、使用断念の決定に至ったらしい。

今後の予定は決まっていないようだが、ロゴの再公募となれば、オリンピックエンブレム程ではないにしても、それなりの予算がかかるだろう。

太田市や清水市長にとっては厳しい結果となった。

太田市「広報おおた9月20日号」
「太田駅北口駅前文化交流施設をつくる」フェイスブック

【参考記事】
「賢明な判断…」佐野氏デザインの”エンブレム”使用中止に賛同する声が続々(9月1日)

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