宮城県「ヒット仙台」で冷凍カニなど686.5キロの期限改ざん、自主回収ってどうするの?

Text by

  • 0
カニ

足成

またも賞味期限改ざん

宮城県にある業務用食材卸売会社「ヒット仙台」が、冷凍したカニなどの賞味期限を改ざんしていた問題で、県から行政処分を受けていたことが分かった。

報道によると、昨年1月から今年7月まで、冷凍したカニやカレイなどについて、製造側が設定した賞味期限を延長、ラベルを改ざんし、旅館などに販売していたとのこと。

これに対して県は、現在同社が扱っている食品の点検、発生した事件の原因究明、責任の所在などを明らかにし、塩釜保健所岩沼支所に報告することを求めている。

やる気のない保健所

今回の事件では2つの問題がありそうだ。1つは行政の不作為だ。

河北新報は「<ラベル偽装>宮城県、初検査わずか1分」の見出しで、保健所の検査がずさんだったことを報じている。同紙の記事を中心に、時系列で推移を抜き出すと次のようになる。

【2014年】
1月:「ヒット仙台」賞味期限の改ざんを開始
【2015年】
5月21日:元社員が資料を集め保健所に告発するも「証拠が足りない」と受理せず
6月29日:保健所が元社員から告発文を受け取る
7月23日:「ヒット仙台」が賞味期限の改ざん終了
9月1日:保健所が立ち入り検査(先の記事の「初検査わずか1分」)を実施、告発した元従業員に検査打ち切りを通告
9月2日:食品偽装について(別の?)男性から通報
9月9日:再び保健所が立ち入り検査を実施、改ざんが発覚
10月7日:「ヒット仙台」が自主回収を開始
10月9日:行政処分を発表

河北新報では、告発した元従業員の「保健所のやる気のなさに、あきれて言葉も出ない。報道機関の取材がなければ、食品偽装は今も見逃され、賞味期限切れの食品が出回っていた可能性が高い」とのコメントを掲載している。

最初の告発を受理しなかったこともだが、告発を受理したにもかかわらず、偽装が終了した1か月後に検査を行っていることも、どこか胡散臭い形だ。もっと早く動いていれば、何らかの改ざんした現物を把握できた可能性が高い。

「自主回収」って?

もう1つは「ヒット仙台」が行っている「自主回収」だ。

偽装があったのは、冷凍カニなど11品種が686.5キロと、冷凍カレイが150枚とのこと。これらを旅館などに販売していたとある。

さて2か月以上前に販売していた冷凍カニや冷凍カレイをどうやって回収するのだろうか。とっくに皿の上に乗って、お客さんの胃袋を通り過ぎ、トイレに流れているに違いない。

そして販売先については、産経新聞の記事に「旅館などの13事業者に販売」とあるくらいで、どこのどんな事業者に販売していたのかは、行政も発表していない。

去年1月から今年の7月23日に、宮城県内(県外も?)の旅館、居酒屋、レストラン、小売店などで、カニやカレイなどの海産物を食べたり買ったりした人は、問い合わせても良いのではないだろうか。

宮城県「賞味期限不適正表示に対する食品表示法に基づく指示について(食と暮らしの安全推進課)」

Posted: |Updated:

Text by

注目の記事

前の記事を見る

次の記事を見る

Ranking