企業側も苦戦した今年の就職活動、決まらない学生にもまだチャンスあり

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9月下旬で半分以上が終了せず

人材派遣や職業紹介事業を手掛けるディスコが、今年の就職活動に関して企業側のアンケート結果を発表している。

調査は、9月24日~10月2日にインターネットで行われたもので、回答のあった企業1355社の結果を集計している。

約1か月前と参考にしにくい面があるものの、採用選考が終了したと答えた企業は43.6%で、半分以上の企業が選考を続けていたことになる。

細かな区分で「終了した」企業が多いところを挙げると、規模では大企業(従業員1000人以上)が51.5%、業種では金融が60.0%と高め。

逆に、小規模の企業(従業員299人以下)は36.7%、IT業は38.0%、サービス業は39.2%と、採用活動を続けている所が多い。

内定者の充足率も似たような傾向があり、大規模な企業や金融業界で80%を超えている一方、小規模企業やIT業、サービス業では、60~70%台に留まっている。

有名無実の就職協定

内定を出した時期や内定辞退の時期をグラフで掲載している。

ディスコ

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回答した1355社中、日本経済団体連合会(経団連)に加盟している企業がどのくらいかは不明だが、協定がほとんど無意味になっている様子が伺える。

早めに内定を出した企業でも、8月に学生から内定辞退の連絡を受けて慌てたところが多かったのではないだろうか。

採用選考を続けている企業が、終了する目安として挙げた月は、12月(31.6%)、10月(21.3%)、11月(19.3%)となっている。

現時点で就職先が決まっていない学生もいるだろうが、ここ1か月の頑張りで滑り込む人も多そうだ。

2017年度の採用活動は?

2017年度の採用人数は、今年程度が75.5%と大半ながら、増える見込みが18.1%、減る見込みが5.4%と、景気拡大を反映した格好となっている。

また「2017年度の採用活動で注力したいこと」の問いには、次の回答が多かった。

大学との関係強化:57.9%
内定者フォロー:47.6%
選考日程の見直し:47.5%
自社セミナー:39.5%
インターンシップ:37.3%
ホームページなどの作成:33.8%
採用前の広報:32.7%
社内協力体制の整備:28.7%

内定開始期の変更に振り回された学生も少なくないが、企業側のダメージも大きいようだ。

採用担当者の声

資料には採用担当者の意見も掲載している。印象深いものをいくつか紹介しよう。

内定者の中でもどうしても優劣がついてしまうが、上位と感じた学生から辞退され、下位と判断した学生のみが残った(食品)
昨年度以上に、単独企業説明会からの選考参加者が少ない印象を受けた。選考途中で、内定を貰ったので・・・と1次選考からの辞退の連絡があったのは、初めてだった(総合商社)
本命の企業の選考が8月以降に解禁となり内定辞退が増えた。中小企業に対するすべり止めや試し受験が増えたと思われる(電子・電機)
指針を守らない企業に内定をもらった学生が就職活動を終了することにより、優秀な学生との面談機会を失った。(銀行)
インターンシップが流行しているためか、応募者の量の増加とともに質の低下が顕著と感じている。(官公庁・団体)

サラリーマン川柳のように、人事担当者による川柳も掲載しており、「繰り下げで 結局採用 前倒し」(情報処理)、「山場なく 手ごたえもなく 来年へ」(サービス業)と、こちらも「採用の厳しさを嘆く句が目立った」とのこと。

ディスコ「2016年度・新卒採用に関する企業調査-内定動向調査(2015年9月調査)」
【参考記事】
就職活動の面接解禁8月→6月に変更へ、説明会解禁の3月が変わらないのは?(10月25日)

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