海女文化のユネスコ登録で三重県知事が日韓連携を提唱、ネットは「懲りない」と批判

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flickr_Anna Lee

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海女サミット開催

11月6、7日に三重県鳥羽市で、「海女サミット2015 in 鳥羽」が開催された。

報道によると、日本各地や韓国から、海女として働く女性や関係者が集まり、海女文化やユネスコ無形文化遺産への登録について話し合ったとのこと。

また鈴木英敬三重県知事が7日、日本記者クラブで記者会見し、ユネスコ無形文化遺産に海女文化の登録を目指して、日本と韓国とで協力していく方針を明らかにしている。

ネットユーザーは批判

こうした報道を受けて、インターネットの掲示板や記事に寄せられたツイートは、批判する意見がほとんどだった。

ユネスコ(国連教育科学文化機関)に関しては、無形文化遺産とは異なるものの、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」における韓国の横槍や記憶に新しい。

そして南京事件を世界記憶遺産とした、ユネスコそのものに対する不信感もある。

韓国が行き着く先は

少し古い記事だが、2013年12月の中央日報に興味深い記事があった。

ユネスコ無形文化遺産、海女の登録めぐり『韓日戦』激化」と題して2回に分けられた記事では、海女文化のユネスコ登録に対する、日本と韓国の動きを掲載している。

特に面白いのが、海女を研究してきたパク・ヤンセン元高神大学教授を紹介した部分で、それによると「韓国の海女は、どんな職業群にもない高度な『寒冷適応能力』」を持つとのこと。

さらに韓国の海女は単独で潜水することや、日本の海女は補助があること、日本の海水温が韓国より高いことなどから、韓国の海女の方が優れていると主張。

そしていつものことだが、海女歴50年のホン・ギョンジャさんの言葉「済州の海女の質は日本より優秀だ。釜山や東海(日本海)はもちろん日本の海女の元祖も済州の海女」の言葉を掲載している。

韓国の行き着き先は、またしても「日本より韓国が優秀」「韓国が元祖(起源)」なのだろう。

保護で衰退に拍車も

鈴木知事が11月6日に行った記者会見では、次の発言があった。

海女の現状というのを多くの人に知っていただいて、その資源管理をしながらだけれどもやはり所得を得ていくのが難しいということや、やっぱり残念ながら人数が減っていっているということについて多くの皆さんにそういう現状を認識していただいて、それを改善していくための例えば今回明日の朝も放流やりますけど、三重県でもアワビを大型化して放流するというような形でそのアワビを採れやすくして、その海女さんの所得を上げていくというような取組もやっています。

「もうちょっと分かりやすい発言に…」と思うが、それは横に置いて、多くの人が「放流するんじゃなくて、そのまま育てて採れば良いのでは?」と考えるのではないだろうか。

近畿大学のマグロだけでなく、漁業自体が「採る」ものから「育てる」ものへと変化しつつあり、アワビも養殖が進んでおり、既に市場にたくさん出回っている。

密漁や環境の変化もあるに違いないが、「獲り過ぎないよう十分管理」(レコードチャイナより)しているにもかかわらず、「アワビなどの資源の減少で(海女が)激減している」(レコードチャイナより)のであれば、職業として限界ではないかとも感じる。

文化や観光としてはともかく、職業として「海女さんの所得を上げていく」ような政策が成功した例は少ない。むしろ衰退に拍車をかけそうだ。

三重県「知事会見概要 平成27年11月6日」

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