手術中に腫瘍と正常な組織を見分けてくれるスマート・メス『iKnife』が誕生

Text by

  • 8
flickr_Army Medicine

flickr_Army Medicine

手術の最中に、体内組織ががん細胞に侵されているかどうかを見つけ出してくれるスマートなメス、『iKnife(アイナイフ)』が開発された。

 Zoltan Takats氏率いる英インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究チームによりつくりだされたこのメス。通常固形癌を治療するときには、手術により腫瘍を摘出するという方法がとられるが、腫瘍の部分以外の体内組織ががんに侵されているかどうかは肉眼では判断するのが難しいそう。そこでTakats氏は、手術中に電気メスから発せられる煙(組織を熱で気化させるために発生する)に目をつけ、この煙の成分をリアルタイムで分析することで、体内に残された悪性の組織を見つけ出せる電気メスを開発したという。このメスを使えば、1時間半かかっていた従来のラボテストよりもかなりスピーディにがん細胞の発見が可能で、がんと診断された患者の81の組織サンプルでおこなわれた実験では、なんと100%正確に摘出することに成功したそうだ。

今後は臨床試験をおこない、iKnifeの利用によって患者の治療効果が高まるかについて明確にしたいとTakats氏。iKnifeのコストは、メスとそれに付属する機材を含めて約38万ドル(約3800万円)と安くはないが、もし商品化されれば低価格化も可能だということだ。

Posted: |Updated:

Text by

注目の記事

前の記事を見る

次の記事を見る

Ranking