嘘?本当?エボラウイルスにまつわる9つのウワサを徹底解明

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flickr_NIAID

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西アフリカだけでなく、ヨーロッパやアメリカにも広がりを見せるエボラ出血熱。

事態の早期鎮静のため、日本からも流行地域に自衛隊を送ることが検討されているが、それによりいよいよ国内にも感染者が現れるのではないかと心配する声も高まっている。

そこで今回は、エボラ出血熱に関して人々が抱いている疑問とその答えについてまとめてみた。

1. 発熱の症状がある西アフリカからの渡航者は、100%エボラ出血熱に感染している

リベリアで感染した男性がアメリカに入国し、その後死亡したというニュースは記憶に新しい。

しかしこういったケースはかなり稀で、現状、西アフリカからの渡航者で前述のような症状のある人は、エボラ出血熱よりもマラリアにかかっているリスクの方が高いそうだ。

2. エボラウイルスは知らない間に伝染する

感染後、2~21日(通常5~7日程度)の潜伏期間を経て症状が現れるというエボラ出血熱。

潜伏期間中は症状がないため、ほとんどの場合感染に気づかないといわれている。ただし、症状が出ていないときは他人に感染する心配はないという。

3. エボラウイルスは咳やくしゃみで感染する

エボラ出血熱は、症状のある患者や動物の体液(血液、分泌物、吐物、排泄物)が、傷口や粘膜と接触することにより感染する病気。

空気感染はしないとされている。ただし飛沫感染は否定できない。

4. エボラウイルスは突然変異で空気感染する可能性がある

専門家によれば、ウイルスが変異する可能性は確かにあるとのことだが、エボラウイルスにおいては今のところそのような事象は確認されていないそう。

WHO(世界保健機関)も、「突然変異は根拠のない憶測である」と10月6日に発表された声明の中で述べている。

5. エボラ出血熱を発症すると目と耳から出血する

西アフリカでの感染者の症状を調査したNew England Journal of Medicineの記事によれば、「説明のできない出血」の症状が出た感染者は全体の18%程度だそう。

目や耳からの出血は、映画などでの誇張した表現により広まったものだと考えられるとか。

なおWHOでは、「Ebola haemorrhagic fever(エボラ出血熱)」ではなく「Ebola virus disease(エボラウイルス病)」という呼称に改めている。

6. エボラウイルスは感染力が強い

エボラウイルスの感染力は、季節性のインフルエンザよりも弱いとされている。1人が感染した場合に周りに伝染する確率は、はしかの方がよっぽど高いそうだ。

7. 感染者に近づくときは防護服を着なくてはいけない

先日、飛行機で運ばれるエボラ出血熱の患者のそばを、防護服なしで歩く男性の姿が撮影され、「不用心だ」として話題になった。

しかし実のところ、前述のように空気感染の可能性は低いため、患者に直接接触しないのであれば防護服を着る必要はないそう。

8. エボラ出血熱を予防する方法はない

基本的には、こまめな手洗いなどの衛生管理で感染の危険を回避することができるほか、日頃の健康状態が良好な人は感染してもより回復が見込めるとされている。

まず第一に感染者の体液や血液、そして体液が付着した衣服やベッドシーツ、注射針などに触れないことが重要だ。

9. 流行地域からの出入国を制限すれば感染は広まらない

アメリカ疾病管理予防センター(CDC)のトーマス・フリーデン所長によれば、リベリア、シエラリオネ、ギニアなどの流行地域を孤立させれば、余計にウイルスが蔓延し、いずれはその他の地域にも広がってより深刻な問題になると考えられるとか。

まずは、各国が協力して西アフリカでの流行を食い止めることが、事態を鎮静させる最も早い手段なのだという。

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