他人の瞳を10分間見つめると、ドラッグ使用時と同じような幻覚に襲われることが明らかに

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flickr_Adam Campbell

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人とコミュニケーションをとるうえで“アイコンタクト”は重要な役割を果たすが、必要以上に相手の目を見つめすぎるとドラッグを服用したときのような意識障害が生じることが新たな研究により明らかになった。

相手の顔がモンスターに見えてくる

イタリア、ウルビーノ大学の研究チームがおこなったこの研究では、40人の被験者を2つのグループに分け、1つには被験者同士を2人組にして薄暗い部屋の中で10分間、1メートル離れた距離から相手の目を、もう1つのグループには、同じような部屋の中で10分間、壁をみつめてもらった。

その後、精神状態を検証するテストを実施したところ、10分間他人の目を見つめていたグループは、色彩強度が薄れたり、音が小さくなったり大きくなったり、意識が薄れそうになったりといった自分が自分であるという感覚が失われた状態(解離状態)を経験していたことが明らかに。

また、これらの被験者は、実験中、相手の顔がモンスターや親戚、さらには自分自身に見えてくるような幻覚を体験するなど、9割がLSDやMDMA(エクスタシー)などの幻覚剤を服用したときと同じような「意識変容状態(Altered State of Consciousness)」を引き起こしていたという。

鏡を見つめる実験でも同じ結果に

研究を率いたGiovanni Caputo氏によれば、幻覚を見たのは、解離状態から現実に戻ったときに発生する「リバウンド効果」によるものではないかと考えられるとか。

なお、Caputo氏は2010年にも同様の実験をおこなっており、その際は50人の被験者に鏡に映る自分の顔を10分間見つめてもらったところ、全員が「自分ではなくなるような感覚」を経験し、自分の顔が祖先や動物、モンスターに変わっていくような幻覚を見た人もいたという。

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