【驚異の“チン”発明】顎で発電する装置が開発中

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国の根幹を支える電力。東日本大震災で原子力の危険性への関心が高まり、人々が自然エネルギーに関心を寄せる中、石油代替エネルギーとなる可能性がある藻類や、日本でも自動車の振動や重量によって発電する装置など、さまざまな発電方法に注目が集まってきた。

そしてここにきて、もっと身近な力を活用した装置が開発されつつある。なんと顎の動きで発電する「チン(顎)・ストラップ」だ。

耳あてからひもが伸び、顎の周りを覆う

その装置は、「耳あて」のようなものからひも状の素材が伸び、顎の周りにフィットするよう設計されている。

そして顎を動かすたびに電力が生まれ、バッテリーに送られていくのだ。

もともとは補聴器のバッテリー開発

発明したのは、カナダのエンジニアであるAidin Delnavaz博士と、Jeremie Voix博士。彼らは、補聴器を開発している過程で、顎が意外に激しく動くことを突き止めた。

そこで噛む動作からエネルギーを取り出すことを考え、伸縮によって電気が作られるPFCというファイバー素材を使い、圧電効果により充電させる装置を作り上げた

60秒間で18マイクロワット

プロトタイプによる実験では、60秒間ガムを噛み続け、18マイクロワットを生みだした。

もっともそんな電力量など、微量にしか過ぎない。だが博士によれば、素材に使われているPFCを重ねることで、発電量はさらに増やせるという。

実際にPFCを20枚重ねると、200マイクロワットも発電でき、しかも6ミリメートルの厚さにしかならないという。

スマホには使えないが軍事用も視野に

しかし残念ながら、スマートフォンのようなパワーを必要とする製品には使えないようだ。

用途としては、補聴器のような小型の機器に限られるが、将来は軍の兵士が通信用に使うイヤホンのような装置にも対応できるという。

まだまだ克服しなければならない課題があるようだが、このような面白いアイディアから、本当に実用的なものが生まれてくるのかもしれない。

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