1台では同時に2人救えない。判断を迫られたロボットの行動とは

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自動で運転する車が公道を走る日も、秒読み段階に入ってきた。すでにカリフォルニアでは、自動運転のテスト走行を公道で行うため、29の許可を出している。

しかし、ここにきてロボットの判断力をめぐり、信頼を揺るがす実験データが出てきてしまった。自動走行する車の安全性に直接的に影響する話ではないかもしれないが、将来的なリスク要因になるかもしれない。

ロボットは人間の危機を救えるか

イギリスの研究者たちは、ロボットが生死の境に陥った人間を本当に救うことができるかを検証した。

実験では道徳基準をプログラムされた1体の小型ロボットを使い、2体のロボットを人間に見立てた。

ゴールへ進むと穴に落ちる設定に

そしてサッカー場に似た盤上を移動させ、人間に見立てたロボットが反対のゴール側に行くと穴に落ちる設定にした。人型ロボットがゴール側に進むのを、道徳ロボットが阻止し守れるかと実験したのだ。

2つを同時に救うことはできない

すると1対1の場合は、人間に見立てたロボットを100%防ぐことができた。しかし人型ロボットが2体になると、道徳ロボットは半分の時間を使って2体のうち1体を救おうとしたが、残りの1体については時間が十分あったにもかかわらず救わなかったのだ。

ロボットがジレンマに陥る

UWE BristolのAlan Winfield教授によれば、倫理基準をプログラムしたロボットは、どちらを助けるべきかのジレンマに陥っていたという。

その結果、初めて人間に見立てたロボットを見れば、そちらに向かって救おうとするが、他のロボットに気付くと心変わりをし、うろたえてしまったのだ。

もっとも、2人のうちどちらを救うかというテーマは、私たち人間にとってもすぐに判断できないものだ。しかし現実に、自動運転の中枢に置かれたロボットが、実用化される段階にある。果たしてロボットは、運転手と乗客、または歩行者の誰を優先して守ることになるのだろうか。

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