ミュージシャンは長期的な記憶力が高い、と研究で明らかに

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Flickr_Kimyfa aka Dangerous

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ピアノなど指を動かすトレーニングを行うと、脳の機能が高まるとされている。しかし今月18日、音楽のレッスンを受けてきたミュージシャンは、長期的な記憶力も高いという研究結果が、Neuroscience2014において発表された。

最先端の機器を使い処理反応を調査

研究を行ったのはテキサス大学のHeekyeong Park助教授と、ジェームス・シャッファー学部生。彼らは脳波計やfMRIなど最先端の機器を使い、14人の音楽家と一般人15人の脳におけるニューロンの活動を測定し、前頭葉と頭頂葉における処理反応を調べた。

音楽は認知症の記憶改善にも有効

実は以前の研究でも、音楽トレーニングは認知症の人に対し、記憶や言語活動の改善に役立つとされてきた。しかし長期的な記憶力に対する効果は確かめられていなかった。

実験において被験者は、視覚的なアイテムと言語的なアイテムを選び、一連の勉強会が終わった後に、選んだものが既に学習したものか、全く新しいものかを判断した。

音楽家は記憶の神経反応が速い

その結果、15年以上クラッシック音楽を演奏してきた人は、そうでない人と比べて、記憶作業における神経反応が優れていることが分かった。

実際、前頭葉中央における音楽家の神経反応は、そうでない人よりも300~500ミリ秒(1/1000秒)速く、認識・記憶処理にとって重要な部位となる頭頂葉においては、400~800ミリ秒速いことが判明した。

視覚的な分野で長期の記憶力が高まる

また音楽家の長期記憶の能力は、視覚的な分野において高いことが確認された。

パーク助教授は大学のホームページの中で次のように語った。
「今回の新しい研究は重要だ。なぜなら、われわれは常に非言語的な物事に囲まれているが、音楽がその非言語的なものに対する長期記憶に役立つと分かったからだ」

研究者たちはさらに実験を進め、認知障害の患者のためにも、音楽トレーニングが良い方法であるという証拠を積み上げていきたいという。

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