現代の若者の孤独感は、テクノロジーでどう変化しているか

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Flickr_Perry McKenna

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数十年に渡って、テクノロジーは10代の若者たちの人間関係を変化させてきた。携帯電話やソーシャルメディアは、これらの変化の巨大な推進力となってきた。

そんな中、クィーンズランド大学の研究者とグリフィス大学が共同で、高校生や大学生の社会化がどのように変化しているのか、孤独に焦点を当てた傾向を調査した。

女子大学生は孤独感が希薄

研究者たちは過去のデータ通じて、1978年と2009年の大学生を比較し、違いに着目した。その結果、女子大学生は男子に比べて、孤独感が希薄になっている事が分かった。

高校生も同じような傾向に

また1991年と2012年の高校生を比較しても、孤独感が減少傾向にあるのが見られた。彼らは孤独を感じていないだけではなく、仲間外れにされてもあまり気にせず、友人とより近い関係になろうと望んでいないことも分かった。

疎外がなければ孤独感は味わえない

疎外とは、多感な10代の若者が直面するもっとも困難な状況の1つである。しかしこの研究を率いたデイビッド・クラーク氏によれば、もし学生らが排除されることにも悩まなくなったら、彼らは孤独を感じる機会を持つことが難しくなる、と語る。

つまり疎外とは、10代の若者が健全な人間関係を築く上で、必要な事だという。

今あるもの以上に欲しいものはない

もし若者の考え方の変化が、独立心に価値を置いたものだとすれば、多くの友人を持たないことはたいしたことではないかもしれない。調査でも、高校生は決まって「今あるもの以上に、欲しいものは何もない」と語った。

独立心と自尊心との関係

クラーク氏は、量から質を選ぶこの変化を、自尊心を基礎とした価値体系の反映と見る。そして独立心と自尊心は異なったタイプの社会スキルだが、根本は同じだと主張する。

彼は報告の中で、次のように語る。
「この孤独感の傾向は近代化によって引き起こされたのかもしれない。人は家族にも依存しなくなり、社会化の技術を必要とするようになった。このことは社会の支援に対し無関心になり、自足的になる。そして人々はより利己的となり、自尊心を高める」

読者の皆さんは、この見方をどう思われるだろうか。

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