1年以上昏睡状態だった患者が、永い眠りから目覚める。しかし2時間後…

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Flickr_Jörg

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イタリアで、患者が長い昏睡状態から目覚めたというニュースが報じられた。その患者は、43歳の男性で、交通事故によって顔と頭蓋骨を損傷。1年以上、意識が戻らない状態が続いていた。

薬を変えたところ意識が復活

事故直後、CTで頭部をスキャンしたところ、男性患者の脳には複数の出血性の損傷が認められた。彼は一旦退院させられ、その後家族によるケアを受けながらも、定期的に医師によるモニタリングが続けられた。

医師はこれまで処方していたプロフォールという薬の代わりに、鎮静作用のあるベンゾジアゼビン系のミダゾラムという薬を試みた。

すると驚くべきことに、患者は意識を取り戻し、麻酔医や彼の両親と意志の疎通を図ろうとし始めた。

さまざまな方法でテスト

医者はさまざまな方法で患者をテストした。例えば、彼に物の名前を読むように要望しながら、または「目を閉じて」のような簡単な文を伝えながら、それらを患者が本当に理解しているかどうか確かめた。

患者を調査した研究者は、MedicalDailyの中で次のように語った。
「彼は特定の質問にも、簡単な言葉で答えることができた。また自分の名前も発音することができ、目に映る物体の名前も言うことができた」

携帯電話で会話をし、計算も可能

男性患者はいくらか混乱しているようだったが、彼の親戚を認識でき、2人の孫の名前も思い出すことができた。そして携帯電話で叔母と話をし、弟に対しても学校を卒業したことについて、おめでとうと告げた。

さらに簡単な引き算も計算することができた。

2時間後、再び昏睡状態へ

しかし2時間後。患者は再び昏睡状態へと戻ってしまった。医者は、男性患者が小さな脳卒中を起こしたのかもしれないと仮定している。そして実はそのことが意識を再びよみがえらせ、同時に元の状態へ戻してしまったと考えている。

研究者は薬を投与する前と、その後に取られたスキャンの画像を調査し続けている。確かにこれは驚くべき、そして悲しい話だが、それでもなお、ミダゾラムや似たような薬による昏睡状態に陥った患者の治療の可能性について、多くの示唆を与えるものとなった。

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