被害額360億円。日本などの銀行がハッキングされ、預金が盗まれていた

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Flickr_noticias seguridad

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すでに犯罪ドラマなどでは、ハッカーらが銀行からお金を盗む場面が描かれてきたが、そのような事態が現実に起きていることが、明らかにされた。

コンピューター・セキュリティ大手の「カスペルスキー」は、今回日本をはじめとする多くの銀行がハッキングされ、預金が別の口座に移し替えられている事実を公表した。

30カ国、100以上の銀行が被害に

カスペルスキーによれば、ハッカーたちにより日本やアメリカ、ロシア、スイス、オランダなど30カ国に及ぶ、100以上の銀行や金融関連会社などから、違法にお金が引き出され、ダミー口座に送金されていたという。

被害総額は確認されたもので約360億円。しかしトータルはその3倍以上になるともされ、これまでにないほどの大規模なサイバー犯罪が行われたとしている。

洗練されたハッカーらの手口

カスペルスキーによれば、ハッカーたちは主にロシア、中国、ヨーロッパの人間とされ、何の痕跡も残さずに、お金を盗むことに成功しており、その手口は進化しているという。

まず彼らは銀行の職員に、ウィルスに感染したメールを送りつける。無論、それらは同僚から送られてきたように装っている。職員がそのメールをクリックすると、有害なコードを含んだウィルスをダウンロードすることになる。

そして銀行の送金システムやATMのシステムを管理している担当者を見つけ出すまで、ネットワークの中に潜み続ける。

担当者が分かれば、そこからシステムに入り込み、警報装置が作動するのを防ぐために、少額を数回に分けて盗み出していく。

カスペルスキーの担当者、ドジェット氏はNew York Timesの中で次のように語った。
「これらの攻撃は、これまで見られた中でも最も洗練された手法で行われています。ハッカーらはRATと呼ばれる遠隔操作ツールを用いて、職員のコンピュータの動画や画像まで見ることができるようにしています」

被害を受けても銀行は情報公開せず

アメリカのホワイトハウスや、FBIもこのことには気づいており、会議の中で報告もされているが、被害を受けた銀行や正確な被害額の調査を行うのは時間がかかるとしている。

その原因は、多くの銀行がハッキングされても、自ら進んで情報公開をしておらず、被害を受けたことすら報告したがらないからだ。

オバマ大統領も、スタンフォード大学で行われたサイバーセキュリティ会議に出席した時、その点に言及しており、個人情報や金融情報を危険にさらす違法行為に対して、情報公開を可能にする法案の可決を促した。

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