リアル・インディ・ジョーンズ。失われた秘宝「琥珀の間」をドイツ人が探索

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Flickr_sgmerle

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豪華絢爛な「琥珀の間」。この失われたロシアの秘宝を求めて、ドイツ人の男性が探索を開始した。(上の写真は復元されたもの)

まさにインディ・ジョーンズのような宝探しだが、男性は発見に自信をのぞかせている。

ナチスに奪われ70年間、行方不明

「琥珀の間」とは1716年に、プロイセンのフリードリッヒ・ウィルヘルム1世から、ロシアのピョートル大帝へ贈られたもので、部屋全体の装飾がまばゆいばかりの琥珀で作られた部屋のこと。

これは宮殿内の謁見の間として利用されていたが、エカテリーナ2世はことのほかこの部屋を愛し、部外者の立ち入りを禁止していたと言われている。現在の価値にして約457億円と考えられている。

しかし第2次世界大戦中の1941年、ソビエト領内に侵攻したドイツ軍は、レニングラード(現サンクトペテルブルグ)にあったエカテリーナ宮殿から、この部屋の装飾を全て奪い去り、ケーニヒスベルク(現カリーニングラード:ロシア領)へ運んだとされている。

しかしその後70年間、行方は分かっておらず、イギリスの空爆で焼失したとする説や、ドイツ人が密かに隠しているという説を唱える人もいる。

ヴッパータールの町にあると結論

そこで今回、ドイツ人の男性が発掘に挑戦することになった。彼の名前はカール・ハインツ・クレイン氏(68)で、現在は年金で暮らしている。

彼はさまざまな証拠を分析した後、東プロイセンのナチス責任者、エリッヒ・コッホが「琥珀の間」を地元へ輸送していたと結論付け、ドイツ西部のルール工業地帯にあるヴッパータールという町の地下に隠されていると考えた。

クレイン氏は「ヴッパータールには、まだ探索されていないトンネルや地下豪が数多く残っています。私たちはそこから探し始めました」と取材に対し語った。

発掘のコスト面で苦労

現在、探索が進められているが、コストがかかり、まだまだ支援者や特別な機械や、資金などを必要としているようだ。

彼は「私は年金だけで生活しています。新しい機械は私には高すぎます。しかし私は楽観的です。機械さえあれば、すぐにでも発掘できます」と自信をのぞかせた。

「琥珀の間」は、かつて東ドイツの秘密警察「シュタージ」も探索を行ったが失敗している。また個人のトレジャーハンターも大金をかけて、ドイツ中の湖の底や鉱山の坑道を探したが、結局見つかっていない。

しかし歴史家によれば、ポーランドで戦争犯罪人として裁かれたエリッヒ・コッホが、当時奪った多くの美術品を保管しており、ソビエトがドイツに侵攻する直前、ケーニヒスベルクから西部へ運んだことが確認されているという。

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