ワープも夢じゃない?NASAが宇宙船の新型エンジンの実験に成功

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Flickr_▓▒░ TORLEY ░▒▓

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時空を超えた移動を可能にする「ワープ・ドライブ」。今まではSF世界の想像物に過ぎなかったが、単なる夢物語ではなくなるかもしれない。

というのもNASA Eagleworksの研究者らが、Spaceflight.com の中で「EMDrive」の実験に成功したと発表したからだ。

真空内で30~50μNの推力を生み出す

2000年にロジャー・J・ソウヤー博士が考案した「EMDrive」とは、マイクロ波を密閉空間内で反射、共振させることにより、推進剤(燃料)なしで推力を発生させる装置で、DailyMailによればワープの可能性を秘めた、革新的な推進機関だという。

NASA SPACEFLIGHT.COM

2009年には中国の科学者による実験で720mN(72g)の推進力を得たと発表されたが、そもそも「EMDrive」は、外部から力が加わらなければ物体が動き続けるという「運動保存の法則」に反しているとされ、多くの研究者は懐疑的に捉えていたようだ。

しかし昨年7月、NASA Eagleworksの研究者らは、再び「EMDrive」を稼働させる実験を行い、30~50μN(1mN=1000μN)の推力を生み出したことを確認。しかもこれまで誰も試さなかった真空内での実験を行い、初めて成功したとしている。下が実験装置。

NASA SPACEFLIGHT.COM


月まで4時間、火星まで70日で到達?

もっとも30~50μNという推力は、非常にわずかなもの。実際、「はやぶさ1号」のイオンエンジンの推進力は8.5mNだが、それに比べても、約200分の1程度しかない。

また推進剤なしで推力が得られるというNASAの考えには、多くの反論も提出されており、この結果は、他の研究者によって検証される必要もありそうだ。

しかしNASAによれば将来、「EMDrive」を2MWの原子力発電機関で稼働させられれば、火星まで70日で到達できることになるという。またこれを搭載した宇宙船は、月まで4時間、1万光年離れた星にも、100年で到達できる可能性があるとされる。

まだまだ多くの実験が必要なようだが、人類の子孫が宇宙の彼方まで旅する夢を見るのも悪くはない。

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