透明マントがついに現実に!風景に溶け込む“光学迷彩”が実用段階へ

Text by

  • 28
HyperStealth

HyperStealth

カメレオンのように周囲に溶け込み、姿が見えなくなる「光学迷彩」。これまではSF映画などに登場する未来技術とされてきたが、今やそれが開発されつつある。

米軍などの要請で兵士用の「光学迷彩」を手掛けているのは、カナダのハイパーステルス・バイオテクノロジー社。

砂漠やジャングル、雨や雪にも対応

彼らのホームページによれば、それは「クワンタム・ステルス」と呼ばれ、特殊な素材によって光を屈折させ、周囲に同化。着用した人間の姿や影まで、完全に消すことができるという。下が実際の画像。

HyperStealth

下の画像では完全に、芝生に溶け込んでいる。

HyperStealth

オフィスの廊下で撮影された写真。

HyperStealth

しかもこれは砂漠やジャングルなどあらゆる場所に適応でき、雨や雪など温度の変化にも対応。背景に応じて、絶えず色やパターンを更新できるとされている。下は、時間とともに変化していく様子。

HyperStealth

HyperStealth

HyperStealth

微妙に色が変化しているのがおわかりいただけるだろうか?

 さらに軽量で、カメラやバッテリー、鏡なども必要とせず、非常に低コストで製造が可能。赤外線スコープや、熱光学デバイスにも検知されないようだ。

過去に理論は提唱されるも実用化はなし

実は、光学迷彩は2006年に物理学者のジョン・ペンドリー氏が提唱し、電磁波により自然界にはない現象を引き起こすメタマテリアルという人工物質を使うことで、光を屈折させ、背景に溶け込ませることが理論的に可能とされてきた。

だが実際は、特定の角度や、ある種の波長でしか成果が得られておらず、どの企業も実用化には至っていない。

メタマテリアルであらゆる角度に同化

ハイパーステルス・バイオテクノロジー社では、このメタマテリアルを使い、あらゆる角度から風景に同化させることに成功。すでに昨年、米軍やカナダ軍の科学者に、光学迷彩のカモフラージュ効果を証明し、今後兵士用スーツのサンプルも提供する予定らしい。

ただし仕組みなどの詳細は明らかにされていない。戦争のための兵器としてみれば歓迎すべきではないかもしれないが、技術の進化という面でみれば、画期的といえるだろう。

Posted: |Updated:

Text by

注目の記事

前の記事を見る

次の記事を見る

Ranking