男性不妊に希望の光。未分化の精子細胞を体外で育てることが可能に―仏研究

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男性不妊の90.0%が、精子が上手く作れないことが原因とされている。しかしそんな人にも希望となる成果が発表された。それは生殖細胞を体外で成長させ、完全な機能を備えた精子に育てることができるというものだ。

活発に動き回る精子、将来は冷凍保存も

その技術を公表したのはフランスのカリステム研究所。彼らは子供ができない数万人の男性を助けるために、ほぼ15年間、研究室の中で精子の実験を行ってきた。

そして先週の金曜日、睾丸から採取された精原細胞(精子の基となる細胞)を使い、体外で活発に動き回る精子に育てることに成功したと発表する。

これを生み出すプロセスは複雑で、72日間もかかるそうだ。しかしながら将来は、男性が子供を持ちたいと願う時まで、精子を冷凍保存させることも可能になるという。

多様なケースに適応できるか検証が必要

ただしまだまだ実験が必要らしい。そもそも精子を作る機能に障害があるといっても、精液中に精子が一匹もいない無精子症や、精子の数が少ない乏精子症、運動率が悪い精子無力症などさまざまなケースがある。

カリステム社は次の2年間で、臨床前や臨床実験を行う予定のようだ。その過程で、精液中に精子が一匹もいない無精子症も含めて、体外精子形成ができるかどうか、どの程度有効かを決めなければならない、としている。

見通しは明るいとみられているが、今回の成果は他の研究者が査読する専門誌においても、まだ発表されていない。そのため十分注意して見守る必要があるようだ。

病院を訪れる男性470万人の18.0%が不妊

現在アメリカでは、不妊を疑い病院を訪れる男性が約470万人おり、そのうち実際に不妊だとされる人は18.0%に上るとか。彼らが積み重ねてきた精神的代償が報われる日が来ることを、願わずにはいられない。

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