豪で気温によって性別を変えるトカゲを発見!気候変動の影響でメスが増加

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Flickr_Richard Elzey

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オーストラリアに生息するトカゲが、気温によって孵化する前に性を変えていることが、科学雑誌natureに発表された。

気温が高くなればメスの割合が増える

研究を行ったのは、キャンベラ大学のクレア・ホーリー氏らの研究チーム。彼らは野性のビアードドラゴンを観察した結果、気温によって孵化するまでの間に卵の中で性転換が行われていることを発見する。

しかも気温が暖かくなれば、メスの割合が多くなり、ビアードドラゴンが温度調節機能から遺伝子のコントロールシステムまでを、素早く変化させていることが判明した。

このことは野性のどんなトカゲにも見られない現象で、今回世界で初めて確認されたことになる。

性転換したメスの子供には性がない

また発表によれば、一度性転換をしたメスが通常のオスとつがいになる時、子供たちは性の染色体を持たないという。そのため性別は完全に、卵を孵化させる期間の温度によって決められるようだ。

また性転換したメスは通常のトカゲよりも2倍も多く卵を出産し、そこから生まれた子供たちは、さらに性別を変化させる傾向が強いとされる。

地球温暖化が大きな影響を与えている

大切な点は地球温暖化との関連だ。実際に現在、野生のビアードドラゴンではメスの割合が多くなっているという。

ホーリー氏は報告の中で「今回の研究は、気候に敏感なトカゲのゲノムや生態を変化させる上において、温暖化が潜在的な役割を果たしていることを証明しています。また急速な地球の気候変動によって、他の生物もどのように適応していくのかを示唆しています」と語っている。

特殊な環境によって性を転換させる生き物は多く知られているが、気候変動でも素早く変化するとは、人間の責任を感じつつも生き残りをかけた生物の逞しさを痛感させられる。

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