森林浴をすると心が癒される理由を科学的に解明

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Flickr_La Citta Vita

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緑の中を散歩すると不思議と気持ちが落ち着いてくるもの。しかし、なぜ「緑」にそのような効果があるのかご存じだろうか?

その答えとなるような調査結果が先日、科学誌「PNAS」において発表された。

森林浴をすると反復思考が低下する

調査したのはスタンフォード大学の研究チーム。彼らは38人の男女に対し、ネガティブな反復思考の傾向について聞き取り調査を実施。その上で自然の中を散歩してもらったり、都会を歩いてもらったりして、脳の活動をスキャンした。

すると自然の中を散歩した場合、被験者の多くは反復思考が少なくなったと報告。脳をスキャンすると、前頭葉前部皮質の働きが弱まっていることが確認された。

行動を反省させる前頭葉前皮質

前頭葉前部皮質とは、認知行動の計画や人格の発現、適切な活動の調節に関わる部位で、対立する考えを区別し、行動で生じる結果を予測する役割を果たすと言われている。

この部分が、自己に焦点を当てて行動を振り返ったり、何度も反省したりと、繰り返し人を考え込ませてしまう。その度合がひどくなれば、精神の落ち込みが激しくなり、当然うつ病へも発展しかねない。

しかし今回の結果は、自然の中を散歩することで、脳が繰り広げる自己焦点型のネガティブな反復思考を和らげ、うつ病や精神疾患を軽減できる可能性があるとしている。

精神疾患を抱えているのは3億5000万人

World Health Organizationでは、うつ病などの精神疾患を抱えている人口は世界で約3億5千万人と推定。また全人口の約50.0%が都市化地域に住んでおり、2050年までに70.0%になると予想されている。

そのため街に緑化エリアを増やすことで、うつ病などの割合を減らすことができる可能性があるという。是非、このような結果を都市化問題に役立てていただきたい。

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