一夫多妻制は女性や子供に大きなメリットをもたらす?タンザニアの部族調査で判明

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Flickr_Matt Biddulph

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1994年に国連からも、男女の公平性と女性の権利の点から批判されてきた「一夫多妻制」。しかしこれが現実には、女性や子供たちに多くのメリットをもたらしているという研究結果が発表された。

マサイ族などが住む56の村を調査

この調査を行ったのはアメリカのカリフォルニア大学デービス校や、イギリスのLondon School of Hygiene & Tropical Medicineなどの研究者たち。

彼らはタンザニアにおいて一夫多妻制をとるサクマ族やランギ族、マサイ族などが住む56の村における人口統計データを分析。

その結果、もし女性が自主的に受け入れるならば、一夫多妻制はより公平な性交渉や経済面、さらに子供にも多くのメリットをもたらすことが判明した。

一夫多妻制は子供の健康面もいい

研究者らによれば、これまでの調査では一夫多妻制と一夫一婦制との違いだけに焦点を当て、多妻制のネガティブな面を集めただけで、このような地域の現状を伝えてこなかったという。

実際、一夫多妻制がある地域では農業資源に乏しく経済的にも恵まれない傾向にあり、タンザニアの子供たちの45%が栄養不足により、他国の子よりも身長が低いそうだ。

しかしそのような地域でさえも、一夫多妻制を取っている世帯は豊かな土地や家畜などを所有し、食べ物の衛生面も良く、子供の健康状態も良好な結果を示した。

リスクもあるが切り離して考える必要も

研究者らは、婚姻などで女性の選択権が限られている文化においては、メリットよりリスクが大きい場合があると認めつつも、女性の自治権が低いことと一夫多妻制とを切り離して考えた方がいいと主張している。

経済状態によって制度が生まれ、その上に倫理的な面が構築されていくのだろう。全てが複雑に絡み合った状況の一面だけでなく、全体を捉える必要があるのかもしれない。

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