世界最古の養蜂の痕跡を発見、人類は8500年前からミツバチを飼育していた?

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Flickr_Emma Jane Hogbin Westby

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ミツバチを育て蜂蜜を採取する「養蜂」。これを約8500年前の人間が行っていたとする研究結果が発表された。

陶器に残る物質から蜜蝋が発見

調査を行ったのはイギリス、ブリストル大学などの研究者たち。彼らは150カ所にも及ぶ新石器時代の遺跡に残された、6000以上の陶器の破片を収集した。

そこに残っていた化学物質を分析した結果、蜜蝋(巣を作る時に分泌される蝋分)の痕跡が含まれているのを発見。

しかもそれらはヨーロッパ中の複数の遺跡から発見されていることから、少なくとも8500年前には農民がミツバチを飼育していたと結論づけた。

エジプトの壁画にも養蜂の姿が描かれる

研究者らによれば先史時代の岩壁にも蜂蜜を採集しようするハンターの姿が描かれており、古代エジプト王の壁画にも養蜂の様子が表されるなど、人間とミツバチの関係を示した証拠はあったという。

またこれまで最も古い蜜蝋は、約7500年前のトルコの遺跡にあった調理用の鍋からも発見されていたそうだ。

しかし初期の農民とミツバチの深い関係を示す証拠は、今までなかったとされる。

儀式や化粧、医療目的で蜜蝋を使用

今回発表された論文には20年以上かけてヨーロッパや中近東、北アフリカ地域で行われた大規模な調査結果も含まれており、先史時代に養蜂が想像以上の速さで広まっていたことが示されているという。

調査したMélanie Roffet-Salque博士は報告の中で「当時の人々にとって蜂蜜は貴重な甘味料だったのでしょう。しかし蜜蝋は儀式や化粧、医療的な目的で使われ、また陶器に水が染み込むのを防ぐ役割も果たしていたと思われます」と語っている。

長くから続いてきた人とミツバチとの関係。これを環境汚染によって断ち切らせないよう、努力する必要があるのかもしれない。

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