常識を覆す快挙!魚が顏認証で相手を識別することを実証:大阪市立大学

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Flickr_Alexandra Tyers

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日本の研究者によって、魚が顔の模様の違いで仲間を識別することが世界で初めて実証され、11月26日の米科学専門雑誌PLOS ONEのオンライン版に掲載された。

隣人には寛容、知らない相手には攻撃的

この研究に携わったのは大阪市立大学の理学研究科、幸田正典教授の研究グループ。彼らはアフリカのタンガニイカ湖に生息するカワスズメの一種「プルチャー」が、相手を識別する際にどこを見ているのかを調査した。

大阪市立大学

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まず縄張りを持つ魚が隣人には寛容で、知らない相手には攻撃的になるという性質を確かめるために、水槽越しにそれぞれ顔の画像モニターを「プルチャー」に見せ観察。するとやはり隣人には攻撃姿勢を見せなかったが、知らない相手には長時間警戒した。

顔を交換すると攻撃的な態度に変化

次に隣人の顔に知らない相手の全身画像を貼り、知らない相手の顔に隣人の全身画像を取り付け再び観察。すると隣人の顏には警戒時間が短く、知らない相手の顔には長く警戒するのを確認、しかも約0.5秒で峻別していることも明らかになる。

大阪市立大学

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研究者らはこれらの結果から、「プルチャー」が顔の模様の違いを見分け個体識別をしており、その能力は人間に劣らないと結論付けた。

社会性のある魚は顔に模様がある

研究者によれば、同じ個体が何度も会うなど高い社会性を持って識別をすると思われるシクリッド類、サンゴ礁魚のスズメダイ科、ベラ科などを調べても、彼らの顔には個体ごとに独特の模様が見られたという。

一方大きな群れで暮らすなど社会性が低く、個体識別の必要がないと考えられる種類には、顔の模様が見られなかったそうだ。つまりこれは視覚で相手を見分ける魚種の多くは顔の模様で識別していることを示唆しており、この発見も世界で初めてだとしている。

今回の発見は世界の常識を覆すものと言えるだろう。さらなる研究で、さまざまな動物たちの一面が明らかになることを期待したい。

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