純度90%なのに水に浮く!?超軽量の「金」が開発される

2015年12月01日 06時30分

2015年12月01日 06時30分

ETH Zurich
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金といえば重いものとして知られているが、純度が90%にも関わらず、水にまで浮いてしまうほど軽い金が開発された。

タンパク質線維に金を織り交ぜていく

この研究に携わったのはスイス、チューリッヒ工科大学などの研究者たち。彼らはミルクを熱することによって、多孔性(穴の多い)の物質を作製。そこからアミロイド線維と呼ばれる、純度の高いナノミリメートルのタンパク質線維を抽出した。

さらにそれを塩化金酸ナトリウムの溶液に入れ、織り交ぜることで小さな物質に結晶化。二酸化炭素を使って乾燥させることで、金のエアロゲルを作り出すのに成功した。

水にも浮き、花を押しつぶすこともない

このエアロゲルの98%は気体で2%が金属となっており、その5分の4が金で構成され、5分の1がタンパク質の小線維となり、実質的には4g分の金に相当する。

そのため水の上でも浮いてしまい、花の上に置いても花弁や茎が押しつぶされることもない。

ETH Zurich

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にもかかわらず、見た目は普通の金属と同じくメタリックの光沢を放つ。しかも非常に柔らかく、手で伸ばすことも可能。すると分断されていた金が接触し、電気も通るようになるとか。

また色も変えられるため、「ダークレッドの金」まで作れてしまう。

ETH Zurich

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一番上がミルクタンパク質のみ、真ん中が金、一番下が「ダークレッド」に変色したもの。

今後、時計や宝飾品などにも利用できる

研究者によれば今回の成果は、なによりもこの製法を編み出したことだという。実際にこの方法を使うと同質の金のエアロゲルを簡単に作り出すことができ、完全に合金を真似することができたとしている。

さらに今回の成功によって将来、時計や宝飾品、化学的触媒作用などにも応用できる可能性があるそうだ。

ちょっとユニークな金の塊だが、今後どのような製品に具体的に使われていくのか楽しみだ。

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