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「2020年までに野生動物の3分の2が消えることに」自然保護団体が警鐘を鳴らす

Flickr_Lwp Kommunikáció

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このまま対策をとらなければ、2020年までに野生動物の3分の2以上が死に絶えるという、驚くべき報告がもたらされ話題となっている。

1970年以来、個体数が58%も減少

その報告を行ったのは世界最大の自然保護団体、WWF(世界自然保護基金)。彼らは世界の魚や鳥、哺乳類など3706種、1万4152個体数の傾向をモニタリング。

その結果を、半年に1度刊行される報告書「Living Planet Index」の最新版で発表した。

それによれば1970年から2012年の間で、魚や鳥、哺乳類、爬虫類の個体数は、すでに58%も減少しているという。

さらにもしこの数字が正確であるならば、1年に2%の割合で地球上から野生動物が姿を消していることになり、このまま進めば2020年までに3分の2も減少する計算になるそうだ。

WWFの科学者であるMartin Taylor氏はCNNの取材に対し「これは間違いなく人間による影響です。われわれは今、第6の大量絶滅期にいるのです。私たちは地球を酷使している。そして多くの野生動物の生息地を破壊しているのです」と語っている。

WWF

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動物の絶滅は人間にも影響を与える

報告書では個体数の減少が著しい動物として象を挙げており、10年間で5分の1に減っているという。

また鮫やエイなども漁業での乱獲により、その3分の1が絶滅に直面していると述べている。

Taylor氏は取材に対し「地球にいる動物や魚の死は単なる生物多様性への脅威だけではなく、人間自身にも影響を与えるのです。このことは私たちの未来への脅威なのです」とコメント。

さらに彼はそれを食い止めるためにも、各国政府が直ちに行動を起こす必要があると主張している。

報告書のデータに関して批判もある

もっとも他の自然保護団体の中には、今回の報告について「誤解を与えかねない」として批判する人もいるようだ。

デューク大学のStuart Pimm氏は「『58%減少』というのは海で起きていることと、地上で起きていることを一緒にしています。またヨーロッパの鳥の研究データと、アフリカの哺乳類のものも混じり、逆に南アメリカのデータは非常に少ない」と指摘している。

これに対してTaylor氏は、地球上の生物を調べることの困難さを挙げ、データには多くの変動する要素があるとしながらも、資料は検証可能なようにオープンにされ透明性を保っていると主張。

またスタンフォード大学のJasper Ridge氏は、今回の報告で3分の2の「種」ではなく、「個体」が消えるという点に注目した。

彼は取材に対しても「私は彼らが指摘する傾向について、つまらない議論をしようとは思わない。確かに私たちは、本当に速い割合で多くの野生動物や彼らの生息地を失っている。このまま進めば多くの種の絶滅は避けられないでしょう」と語っている。

データの数字が果たして本当かどうかまだ結論は出ていないようだが、少なくとも野生動物のために早く何らかの対策をとらねばならないことは確かなようだ。

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