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「大事なのは自分の世界観を出すこと」浮世絵“スター・ウォーズ”を描いた画家に創作について伺った

(C)&™ Lucasfilm Ltd.

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映画『スター・ウォーズ』の世界を木版画浮世絵で表現した“星間大戦絵巻『暗黒卿 堕悪巣矇娄(Darth Maul)』”の歌舞伎役者のような姿が、痺れるほど粋でカッコイイと話題を呼んでいる。

2015年7月に第1弾として発売された浮世絵“スター・ウォーズ”。

©&™ Lucasfilm Ltd.

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匠の技が集結した完成度の高い作品に話題騒然となり、瞬く間に注文が殺到したという。今回、待ちに待った第2弾が登場。現在、リズムフォースで販売している。

豊かなイマジネーションと独創的な世界観

こちらの浮世絵作品の原画を描いているのは、画家の石川 真澄さん。

伝統的な浮世絵の絵画様式をベースとして制作する彼の作品は、豊かなイマジネーションに溢れた独創的な世界観を余すところなく表現している。

2015年2月には、世界的ロックバンドKISSとのコラボプロジェクト『浮世絵プロジェクト』で、自身初の江戸伝統木版画を制作し、日本国内はもとより国際的にも大活躍。

©2015 KISS Catalog, Ltd. Under License to Epic Rights. ©UKIYO-E PROJECT

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©UKIYO-E PROJECT

今回は彼に、浮世絵師を目指したキッカケ、そして作品を制作する際に大切にしていることやインスピレーションなどに関して伺った。

この時代の絵描きの一人として

――六代目歌川豊国に師事されたそうですが、浮世絵師を目指したキッカケを教えてください。

幼少の頃から絵は描いていて、特にピカソやゴッホが好きでした。

浮世絵に興味を持ったのは、高校時代に駅貼りの“歌川国芳展”のポスターを見たのがキッカケです。

©2015 KISS Catalog, Ltd. Under License to Epic Rights. ©UKIYO-E PROJECT

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――六代目歌川国政を襲名後に独立されたそうですが、その理由は?

浮世絵を学び表現する上で名前を受け継ぐことよりも、この時代に生きる絵描きの一人として“浮世絵イズム”を継承し、自分の世界観を出すことの方が大事だと思ったからです。

遠近両方で観て楽しめる美術

――石川さんにとって浮世絵のいちばんの魅力とは?また、浮世絵を見る際に特に注目してほしい部分はありますか?

浮世絵の魅力は、遠近両方で観て楽しめる美術であるというところです。

遠くでそのダイナミックさを楽しみ、近くで緻密で繊細な表現を楽しめるということです。

©KONJAKU Labo

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特に注目してほしい部分は、“毛割り”という髪の生え際の表現です。その超絶技巧は圧巻です。

フラットな雰囲気が出るように

――浮世絵作品を描く上で、大切にしていることを教えてください

僕の作品は、基本的には肉筆なんですが、木版画のようなフラットな雰囲気が出るように心掛けています。

――肉筆浮世絵作品との制作過程での違いはありますか?

肉筆画は一人で制作するのに対して、木版画(浮世絵プロジェクト)は僕が担う絵師と、彫師、摺師の分業制なので職人さん達との連携が不可欠です。

©2015 KISS Catalog, Ltd. Under License to Epic Rights. ©UKIYO-E PROJECT

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©UKIYO-E PROJECT

どちらもそれぞれ良し悪しはあると思います。

作品を通じて新たな出会いが生まれる

――様々なコラボレーションプロジェクトに参加されています。どのような経緯でコラボレーションされることになったのですか?

ひとつの案件を大きく取り上げることはできませんので詳細はお話できませんが、経緯は案件によって様々という感じです。

僕の作品をなんらかのかたちでご覧になった方からの“お仕事依頼”というケースが多いですね。

©KONJAKU Labo

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作品を目にしていただいたことにより、新たな出会いが生まれ、色々とお話しながら進めていく。そんなところでしょうか。

浮世絵という枠組みではなく、色々な角度からのご相談をいただけると刺激になりますね。ぜひご連絡いただければ嬉しいです。

江戸当時には無い材質を表現

――現代的な素材を浮世絵として描かれる上で、気を使っていることや難しい箇所は?

江戸当時には無い材質の表現は、結構苦労します。

例えば、ダース・ベイダーのヘルメットのようなメタリックな材質等が良い例です。

©&™ Lucasfilm Ltd.

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心象風景を浮世絵の様式に変換

――イマジネーション溢れる独創的な浮世絵の作品を発表されています。モチーフの選定や構図などの着想やインスピレーションはどこからやって来ますか?

個人の作品に関しては、自分の心象風景を“浮世絵の様式”に変換してアウトプットすることが多いです。

その変換する作業を除けば、他の画家の方とやっていることは大して変わらないと思いますね。

©KONJAKU Labo

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芸術に正解なんて無い

――浮世絵をやってみたいと思っている方々にアドバイスをお願いできますか?また、ワークショップの開催や弟子を取るなどの予定は?

今のところ、ワークショップや弟子を取るといった考えはないですね。

浮世絵は、絵描きからすると線で表現する絵画だと思うので、それを踏まえて自分なりの描き方・方法・道具等を見つけてほしいと思います。

©KONJAKU Labo

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浮世絵に限らず、芸術に正解なんて無いと思うので。

昔から猫が好き

――今後の活動に関して教えてください。

昔から猫が好きなので、猫絵の作品をもっと増やしていきたいと思っています。

©KONJAKU Labo

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2017年4月末には個展を予定しております。

まだ詳細はこれから詰める感じですが、その際には、ぜひ原画を見ていただけたらと思っています。

縦横無尽に独自の世界観を

浮世絵の絵画様式をしっかりと継承しながらも、あらゆる題材を縦横無尽に独自の世界観へと落とし込む石川さん。

©KONJAKU Labo

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石川さんの作品が気になっている方は、ぜひ公式facebookのアカウントをフォローしてみてはいかがだろうか。

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