全米も震えた?9回8点差逆転劇がアメリカでも話題に

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高校野球では、しばしば「魔物が発動した」と呼ばれるシーンがある。プロ野球ではありえないような出来事が、平気で発生するのである。その事象を、人々は「魔物」と呼ぶ。

無論、プロ野球や他のアマチュア野球と比較して、技術的にも精神的にも未熟な高校生だから起こりうる出来事なのだが、ファンはそこが面白いと感じるようだ。

石川県大会決勝で9回8点差をひっくり返しサヨナラで甲子園へ

昨日行われた高校野球石川県大会決勝、星稜高校対小松大谷高校は、史上稀に見る逆転劇となった。

9回表終わり、小松大谷高校が8-0と大量リードしていたのである。通常高校野球は7回終了時に7点以上差がついていた場合は、コールドゲームとなり次のイニングには入らない。しかし、決勝戦に関してはコールド適用外のため、試合は続行された。

9回裏の攻撃は以下のツイートを参照して欲しい。

星稜にとっては奇跡の大逆転劇だったが、小松大谷にとってはまさに悪夢。甲子園球場があと1アウトから転げ落ちていってしまった。通常、連打の後のホームランで野球の「流れ」は止まるはずなのだが、星稜が追撃の手を緩めなかった。

1イニングで9点差を逆転したケースもかなり珍しいが、それが9回裏でサヨナラ勝利であったことも珍しい。そして、その試合が甲子園行きを掛けた試合であったことも。

USA TODAYにも取り上げられる

逆転劇から一夜明け、様々なメディアでこの試合が取り上げられた。小松大谷高校の選手達には、少々酷だったかもしれないが。野球漫画でも書けないようなドラマチックな展開だっただけに、反響は大きかった。

その反響は日本を飛び越え、海外にも到達した。アメリカの全国紙USA TODAY電子版ブログ「the big read」にもこの試合が報道されたのだ。

the big readは9回の攻撃を「最もワイルドな9回」と名づけ、試合をレポートしている。勝因として、ノーアウトで6点取ったこと、1塁へのヘッドスライディングでセーフとなったこと、小松大谷高校がエースを早めに交代させてしまったこと、を挙げている。

日本の高校野球について、アメリカでは否定的な意見が多い。USA TODAYでも田中将大、松坂大輔、そして今年のドラフト候補である高校生投手が高校時代に球数を投げすぎていると指摘している。それだけに、アメリカのメディアが高校野球の試合結果を取り上げるのは非常に珍しいのだ。

全米をも震撼させた昨日の試合は、小松大谷の選手にとっては辛い物となってしまった。しかし、今は整理がつかなくても、必ず笑い話になる時が来るはずだ。貴重な経験をしたと考え、次のステップでは頑張って欲しいものである。

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