棋士対コンピュターの最終局はわずか21手で人間の勝利!予想外の結末に驚きの声

2015年04月11日 13時44分

2015年04月11日 13時44分

電王戦FINALオフィシャルサイト
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11日、プロ棋士とコンピュターが将棋で対局する電王戦の最終局「阿久津主税八段対AWAKE」が東京将棋会館で行われ、阿久津八段がわずか21手で勝利した。

これで5対5の団体戦は棋士側の3勝2敗となり、人間側の勝ち越しが確定した。

突然の投了

AWAKEはプロ棋士養成機関である奨励会に所属し、退会後プログラマーに転身した巨瀬亮一氏が開発したソフトで、第2回電王戦トーナメントで優勝している。一方の阿久津八段は30代前半でA級棋士になった実力派である。

午前10時に対局が開始されると、先手の阿久津八段がAWAKEの癖である2八に必ず角を打ち込んでしまう局面に誘導。20手目、事前研究通りAWAKEが2八に角を打ち込み、阿久津八段が1六に香車を上げたところで、開発者側から突然投了が告げられた。手数は21手、対局時間はわずか50分ほどだった。

この戦法は先に開かれたイベント「AWAKEに勝てたら100万円」と言う企画でアマチュア強豪が実践し勝利した際に用いられたもので、人間側がかなり有利な状況となる。但し、阿久津八段はそのイベントより前に見つけ出していたそうだ。

囲み取材で開発者の巨瀬氏は「この戦法で来たら投了すると決めていた」とコメントしている。

人間側の勝ち越しが決まる

阿久津八段の勝利により、3回目にして初めてプロ棋士側が3勝2敗と勝ち越しとなった。今回はプロ棋士側が事前研究を綿密に行ったため、このような成績になったと思われる。

今シリーズはソフト開発者側から「事前貸出あり、その後一切の改変禁止」のルールが不公平だと言う声が挙がったほか、投了に対する両者の考え方の違いや、絶対的に優勢な局面とは言え敢えて不成りでバグらせて勝利を勝ち取ったことが議論になるなど、プロ側とコンピュター開発者側の認識や文化の違いが浮き彫りになった。

ネットユーザーからも驚きの声

ネットユーザーからも驚きの声が相次いでいる。

プロ棋士側にとっては残酷な現実を突きつけられることが多かった電王戦だが、最後は勝ち越しを決めた。

かつて斜陽産業とも言われた将棋界が密かなブームと呼ばれる程になったのは、電王戦による宣伝効果が大きいからだと指摘があり、継続を望む声もあるが、今回の対局で電王戦は全て終了となる。

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