こども園を無料化、犬の殺処分をゼロに…『ふるさと納税』は使い道で選ぶ時代に

2016年01月30日 10時00分

2016年01月30日 10時00分

shutterstock
shutterstock

任意の地域に納税することができる「ふるさと納税」。各自治体が税収アップのツールとして活用しており、様々な返礼品を用意している。

納税者は豪華な返礼品を手にし、自治体は得た税金を有効活用する。両者が「win-win」になる制度として、人気が高い。

納税額はうなぎのぼり

ふるさと納税は年度区切りのため、まだ昨年の納税額ランキングはまだ発表されていないが、26日に一部メディアが北海道上士幌町の納税額が14億5000万円を超えたと報じ、話題となった。

また、山形県天童市が地元の特産品や将棋関連グッズなどの返礼品が人気となり、前年比700倍となった2014年度を2倍近く上回るハイペースで納税されたことが判明している。

各自治体は工夫をこらした返礼品を用意しており、「ふるさと納税の奪い合い」は続くものとみられる。一方で「使い道」についてはあまり報道されておらず、知らないという人もいるようだ。

どのように使われている?

各自治体は納税された税金を何に使っているのだろうか。主なものを見てみよう。

北海道上士幌町

町内の認定こども園を4月から完全無料化する。図書館の本や備品の購入など、子育て支援と少子化対策に使用。

広島県神石高原町

「犬の殺処分ゼロ」のため、ふるさと納税で集まった税金で犬舎の新設などを行う。2015年4月から6月までに約1億円納税された。

福岡県大牟田市

世界遺産となった三池炭鉱を良好な状態で保存するためにふるさと納税を使用。また、炭鉱電車の移設・展示にも使用する。

富山県氷見市

「ハンドボールの街」を自認する同市は、市内の中学校が参加するハンドボール大会の運営継続資金にふるさと納税を使用。未来のオリンピック選手を養成するとしている。

大阪府岸和田市

だんじり祭の運営や情報発信のための費用にふるさと納税を使用。岸和田市の文化を国内外に発信し、観光客を集める狙い。

北海道松前町

使いみちを選択することが可能で、「書のふるさと」づくりを普及する事業、松前城の保存整備に関する事業などを支援する事ができる。

使い道で選ぶ時代に

納税の奪い合いが続く現状で、「返礼品」に趣向を凝らすことについて限界を指摘する声があり、「今後は使い道を明確にすることが納税獲得のポイント」と考える自治体もあるようだ。

実際、広島県神原高原町の「犬の殺処分ゼロ」を目的としたふるさと納税には1億円以上が納められている。

失礼ながら全国的にあまり有名とは言いがたい神石高原町がこれだけの金額を集められたのは、使い道に賛同する人が多かったからに他ならない。

今後は返礼品の豪華さだけではなく、使い道も納税先選びの重要なポイントになりそうだ。

注目の記事