ダウン症の息子を授かった男性、妻が去っても息子を育てると決意

2015年02月08日 18時00分

2015年02月08日 18時00分

GoFundMe/Samuel Forrest
GoFundMe/Samuel Forrest

「この子は完璧だ」-ダウン症の息子と初めて対面した瞬間、父親であるサミュエル・フォレスト氏は実感したという。しかし、妻は違った。

異国の地で父親になり、そして妻を失った

ニュージーランド出身のサミュエルだが、アルメニア人の妻とともにアルメニアで家族を築く決意をしていた。

たとえ息子がダウン症とともに生まれてきたとしても、育てていくことを決めたサミュエル。息子を抱いて妻の病室を訪れると、妻の口から出た言葉は「その子を手元に置くのなら離婚しましょう」だった。

アルメニアでは障害を持った子どもを育てるか否かを選べる

アルメニアでは障害を持った子どもが生まれると、病院は「育てますか?」と家族に意思を確認するのだという。家族には「育てない」という選択肢も与えられるのだ。

サミュエルが息子とともに妻の病室を訪れた時、すでに妻は決断を済ませていた。

息子の誕生から1週間後、離婚手続き開始

サミュエルは息子とともに生きていく決断をし、妻は病室での言葉の通りに離婚を望んだ。離婚の申請がなされたのは、1月21日の息子の誕生から1週間後のことだった。。

母国での子育てを決断

母国に帰れば周囲から助けを得られるのだが、帰国のための旅費もなかったという。

そこで母国に帰るための旅費と、1年間は子育てに専念できる生活費のため、GoFundMeで寄付を呼びかけた。

6万ドルの寄付を呼びかけ、ほぼ8倍の金額が集まる

サミュエルが呼びかけたのは6万ドル(約715万円)の寄付。そして集まった寄付金は、47万ドル以上。現在も増え続けている。

集まった寄付金は、息子とのよりよい生活や将来のために使うつもりだという。また、一部はアルメニア国内で障害児を授かった両親をサポートする、施設やプログラムのために資金提供をするつもりだという。

また、両親から捨てられて孤児院で暮らすダウン症の子供たちや、サポート団体にも寄付するつもりだそうだ。

98%のダウン症の子どもが捨てられている現実

サミュエルはGoFundMeの中で、アルメニアの現状をこう訴えている。

「アルメニアでは、ダウン症とともに生まれた子どもの98%が捨てられている。彼らは孤児院に集められ、社会から拒否されて忘れられ、死んでいくのだ」

この傾向はアルメニアだけではなく、東ヨーロッパや旧ソ連諸国に広まっているという。

「皆さんのサポートのおかげで、アルメニアの問題にも注目が集まるようになった」ともサミュエルはコメントしている。

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