学校閉鎖、商品のない店―シリアの日常があなたの街で起こったら?

Text by

  • 1
YouTube/SaveTheChildren

YouTube/SaveTheChildren

国際NGOのセーブ・ザ・チルドレンが、5年目に突入したシリア危機に関して、力強いメッセージを発信した。

イギリスの街にシリアの日常がやってくる

英ロンドン近郊のサリー州は、豊かな中流の人々が暮らしているエリアだ。

その町に突然、シリアの日常が訪れたら人々はどんな反応をするのだろうか? 隠しカメラを設置して、人々の反応を記録した。

シリアの日常:学校閉鎖

校門は固く閉ざされ、乗り越える人がいないように有刺鉄線が張り巡らされている。看板に目立つように張られた「SCHOOL CLOSED(学校閉鎖)」という張り紙を見て、「ママ、どうして学校が閉鎖されているの?」と驚いた声をあげる女の子もいた。

YouTube/SaveTheChildren

校門の前には1人の警官が立っており、「このエリアの学校はすべて閉鎖されています」と説明する。

生徒や子どもを送りに来た親、そして教師がこの状況に納得がいかないようだ。一人の男性は、「教育を無くすなんて受け入れられない」と警官に詰め寄っていた。

YouTube/SaveTheChildren

シリアでは治安悪化とともに学校に通うことが危険になり、すべて閉鎖されている。

シリアの日常:店に品物がない

棚から商品が消えた店。やってきた人々は、店の様子に驚き「なにも売ってないの?」と店員に聞く。すると店員はうんざりした様子で、「デリバリーがこないの。この辺の店はみんなこうよ」と答える。

子どもに与える食料も手に入らず、人々は「こんなことになってるなんて知らなかった」と驚いたり、「バカなことを言うな」と怒ったりと様々な反応を見せた。

YouTube/SaveTheChildren

また、欲しいものがあったとしても法外な値段を要求される。

シリアでは供給ラインが断たれ、食料のストックもほとんどない状態だ。

シリアの日常:限られた医療

閉ざされた病院への道。急病の子どもを乗せた救急車さえ、停止させられてしまう。母親が「どうして行かせてくれないの? 私の子どもが病気なのよ!」と泣き叫んでも、警官は聞く耳を持たない。

YouTube/SaveTheChildren

それを見た人々は次々に警官に説明を求めて詰め寄ったり、記録を残そうと動画を撮影し始める。

もちろん警官だけではなく、救急車の運転手や母親は役者。しかし、シリアでは現実として医療機関への道は固く閉ざされており、医薬品は一般市民にまで行き渡っていない。

1日に4000人が国外へ脱出

2014年、シリア国内の戦闘による死者数は過去最多となった。そのうちのおよそ4人に1人が一般市民だ。

セーブ・ザ・チルドレンによると、シリアから国外に脱出する人は昨年末から増えており、1日に約4000人にも及んでいるという。そしておよそ42万人がシリア国内で苦しい生活に耐えているそうだ。

また、国外に逃れ難民となった人々も十分な生活や教育を与えられていない。

私たちが当たり前のように与えられている”教育”、”食料”、”医療”が、どうしてシリアの人々には与えられないのかとセーブ・ザ・チルドレンは訴えている。

Posted: |Updated:

Text by

注目の記事

前の記事を見る

次の記事を見る

Ranking