牛乳を飲んでも骨折リスクは下がらない可能性があるとの研究結果

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flickr_Peter Dutton

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骨を丈夫にするために牛乳を飲みなさい―小さな頃から繰り返し言われてきた「常識」が覆されるかもしれない。

牛乳をたくさん飲んでいた人が、そうでない人に比べて、骨を折る可能性が高かったことを、スウェーデンの研究グループが明らかにした。

もっとも、同研究グループは、この結果だけを根拠に、牛乳の多量摂取が骨折を引き起こした、と解釈するべきではない、と注意も促している。

牛乳をたくさん飲む女性はよく骨折する?

研究グループは、6万1400人の女性と4万5300人の男性に、1年間にわたって、牛乳、ヨーグルト、チーズといった食品を食べる頻度についてアンケート調査を実施。その後で、何人が骨折したか、死亡したかなどの追跡調査を20年間おこなった。

すると、1日に680ml以上牛乳を飲んでいた女性は、それより少ない摂取量だった女性よりも、骨折する可能性が高かったのだという。

研究グループのKarl Michaelsson博士によれば、股関節骨折に関しては、牛乳をたくさん飲んでいた女性は、他よりも50%以上リスクが高かったのだそうだ。

また、このグループは、死亡リスクも他グループの2倍にのぼっていたのだという。

また男性についても、11年にわたって同様の調査をしたところ、女性ほど顕著ではないが、似たような結果を示したのだという。

ヨーグルトやチーズでは逆の傾向

ところが、ヨーグルトやチーズなどの発酵乳製品では、たくさん摂取している人ほど骨折リスクが低いことが示されたのだという。

Michaelsson博士はこの理由について、「牛乳に含まれる糖」が、原因である可能性がある、と説明している。いくつかの動物実験では、乳糖と骨折との関連性が示されているのだという。

結論を出すにはさらなる研究が必要

もっともMichaelsson博士は、この研究結果はもっと慎重に解釈すべきだとして、従来の牛乳を含む食事のアドバイスを変更するべきではない、とも語っている。

現代人は1日に必要なカルシウムの半分程度を牛乳や乳製品から摂取している。あまり牛乳の摂取を控えすぎると、骨粗しょう症のリスクが上がってしまうためだ。

牛乳にリスクがあるのかないのか、そして適切な摂取量が分かるのは、今後の研究次第ということだろうか。

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