悪者扱いもほどほどに……脂肪が脳の老化を遅らせている可能性

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肥満の原因、心疾患のリスクを上げる、等々、とにかく悪者扱いされることの多い脂肪だが、実は意外なメリットを我々にもたらしている可能性があるようだ。

脂肪を十分に摂取することが、脳の老化防止に役立つことを、デンマークのコペンハーゲン大学の研究グループが、マウスの実験で明らかにした。

マウスの脳の老化を遅らせることができた

私たち人間は、年を取るごとに、欠損した遺伝子を修復する機能が衰えていく。その結果、脳神経細胞が変性、萎縮してアルツハイマー症候群などの病気を発症すると言われている。

だが、コケイン症候群と呼ばれる病気の子供は、生まれつきこの遺伝子修復機能が十分に機能しないことから、急速に老化が進んでしまう。

研究グループは、この病気に関する研究の一環で、コケイン症候群のマウスに、高脂肪食とそうでない食事を与えて、病気の進行の様子を観察した。

すると、高脂肪食を与えられていたマウスは、そうでないマウスに比べて、脳の老化が抑えられていたのだという。

脳は、糖分または、ケトン体と呼ばれる脂肪を分解して生成される物質を燃料として活動している。このケトン体の一種であるβヒドロキシ酪酸が、コケイン症候群の進行を遅らせていたのだという。

研究グループは、この研究結果が、コケイン症候群の子供たちの治療に道を開くかもしれないと期待している。

人間にも効果があるかは今後の研究次第

この、脂肪の老化抑制効果が、コケイン症候群ではない人間でも得られるかどうかは今後の研究次第だ。

しかし、脂肪を極端に抜いた食生活を続けることが、脳の老化を早めている可能性があるかもしれないということは、今の段階でも心に留めておいた方がいいのかもしれない。

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