外で過ごす時間が多い子どもは近視になりにくいことが判明 カギは太陽光にあり

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先進国では近視になる人が増えている。アメリカでは1970年以来、65%の増加だそうだ。近視は遺伝も関係するが、最近行われた2つの研究により、環境、とりわけ太陽を浴びる時間が大きく関係していること、外で過ごす時間が多い子どもは近視になりにくい、あるいは症状が進みにくいことが分かった。

近視は、眼軸長(がんじくちょう)と呼ばれる角膜から網膜までの距離が伸びることによって生じる症状だ。中国、中山大学Dr. Dongmei Cuiの研究チームが、2005年にオランダ(季節によって日照時間が大幅に異なる国)で2~14歳の近視の子ども約200人を対象に行われた調査のデータ分析をしたところ、日光に当たる時間が最も短いグループに属する子どもの眼軸長の伸びが平均0.19ミリだったのに対し、日光に当たる時間が最も長いグループに属する子どもの伸びは平均0.12ミリに留まっていることが分かった。

また、台湾、高雄長庚記念病院の研究チームが、それまで休み時間をほとんど教室内で過ごしていたある小学校の子どもたち333人に、休み時間は外へ出るようにしてもらい(トータルで1日80分)、1年後に検査を行ったところ、その学校の子どもは他の学校の子どもと比べて近視が大幅に減っていることが分かった。

日光がなぜ近視に影響を及ぼすのか、その詳しい理由は分かっていないが、光を浴びると脳内物質ドーパミンの分泌が促進されるため、これが眼軸長の伸びを抑制しているのではないかと専門家は考えている。

研究者は「子どもは学校で過ごす時間が多いため、教師は休み時間になるべく子どもを外で過ごさせるようにすることが大切だ」「なかなか外に出られない場合は、太陽光に近い光を得られるライトなどを利用してもいい」と述べている。

上記の研究結果は眼科学の専門誌『American Academy of Ophthalmology』に発表された。

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