親から受け継いだ腸内細菌の種類は生涯変わらず ただ体重の増減と菌の増減には相関関係ありと判明:米研究

Text by

  • 15
flickr_Lnk.Si

flickr_Lnk.Si

ヒトの腸内には様々な細菌が棲息し、代謝、病気の感染予防など、私たちの健康に多くの影響を及ぼしている。腸内微生物叢(細菌の集団)に見られる菌の種類には個人差があり、そのほとんどは子どものころ親から受け継いだもので、生涯変わらないと言われている。 米国セントルイスにあるワシントン大学の研究チームが、この状態を能動的に変化させ、減量を促進させることが可能なのかどうかを調べるための研究を行った。

まず健康な被験者37名に定期的に便を提出してもらい、5年にわたり遺伝子検査を行ったところ、腸内細菌の種類はほとんど変化がなく、予想以上に、驚くほど一定であることが分かり、「親から受け継いだ腸内微生物叢は生涯変わらない」との説を裏付ける結果となった。

ただ、37名のうち肥満の状態にある4人の被験者にそれぞれ成分の異なる流動食で8カ月ダイエットを実行してもらって便を検査したところ、体重の減少に伴って繁殖する菌属と、急速に数が落ち込む菌属があることが分かった。しかし、菌の増減はダイエット食の成分よりも、体重が減少したこととリンクしているらしい。

健康体重の維持に貢献する具体的な菌を特定し、親から受け継いだ腸内微生物叢を変えられるのかどうかを確かめるには、さらなる研究が必要のようだが、将来的には、毎年の健康診断(検便)で各個人の腸内細菌の状態を分析することが不可欠になるかもしれないと、研究チームは述べている。これらの研究結果は学術誌『サイエンス』に掲載された。

Posted: |Updated:

Text by

注目の記事

前の記事を見る

次の記事を見る

Ranking